「フレーズ」の意味
「フレーズ/フレイズ」は英語の「phrase」に由来する言葉で、「まとまった意味を表す一続きの言葉」、「成句」、「言い回し」を指しています。また、音楽用語としての「フレーズ」は、「楽句」、「旋律の一区切り」を表します。
音楽における「フレーズ」
音楽用語でいう「フレーズ」は、「旋律の一区切り」、つまり「意味を持った音符のひとまとまり」を指す言葉です。
しかし、楽譜にはどこからどこまでが1フレーズなのか示されていないので、演奏者が自分の解釈で区切りを決めます。この区切りを決める作業を「フレージング(phrasing)」と言います。
「フレーズ」の使い方
- アメリカ旅行に行くならこのフレーズを覚えておくといいよ。
- いいキャッチフレーズを思いついた。
- あのCMソングのフレーズは耳に残る。
「キャッチフレーズ」と「キャッチコピー」の違い
「キャッチフレーズ」と「キャッチコピー」
「キャッチフレーズ(catchphrase)」とは、「人の心をとらえるように工夫された短い文句」、「うたい文句」を指します。アメリカの広告業界が使い始めた言葉ですが、現在では広告に限らず、会社や人などを表すフレーズのことを言います。
一方、「キャッチコピー」は「人の注意をひく広告文や宣伝文」を指す和製英語で、これに相当する英語は「copy」、「sales message」、「slogan」です。
「キャッチフレーズ」が広告に限らず広く用いられるのに対し、「キャッチコピー」は広告や宣伝に限定された用途であるという違いがあります。
「スローガン」と「モットー」
和製英語の「キャッチコピー」に相当する「スローガン(slogan)」は、「主義や主張を強く印象付けるために効果的に要約した文章」という意味で、「標語」、「合言葉」とも言い換えられます。
また、それに近い意味の言葉の「モットー(motto)」とは、「普段の行動の目標や指針となる事柄や、それを表した言葉」を指し、日本語の「座右の銘」に当たります。
「スローガン」が対外的にアピールするためのものであるのに対し、「モットー」は自分のために掲げるものなので、必ずしも周囲に言いふらすものではないという違いがあります。しかし、場合によっては、「スローガン」と「モットー」の区別が曖昧になることもあります。
「フレーズ」の類義語
「慣用句」
「慣用句」とは、「2つ以上の単語が結びついて、全体としてある特定の意味を成すようになった表現」のことです。ことわざや格言、習慣的に用いられている比喩的な言い回しがこれに含まれます。
「イディオム」
「イディオム/イデオム(idiom)」とは、「幾つかの単語が結びついた、もとの意味とはやや異なった言い回し」、「習慣的な言い回し」という意味で、「慣用句」、「成句」と訳されます。
「フレーズ」に関連する言葉
「センテンス」
「センテンス(sentence)」とは、「文」という意味です。「フレーズ」が句読点(。、)に関係ない単語の連なりを指すのに対し、「センテンス」は、句点(。)で区切られた言葉の連なりを指しています。
また、「センテンス」が複数集まると、「パラグラフ(paragraph)」になります。「パラグラフ」は「段落」という意味です。
「パラフレーズ」
「パラフレーズ(paraphrase)」とは、 「原文の語句を別のわかりやすい言葉に置き換えること」、「敷衍(ふえん)」、「意訳」という意味の言葉です。また、音楽用語では、「ある楽曲を他の楽器で演奏するために編曲すること」を指します。
音楽における「フレーズ」に関連する言葉
「リフレイン」
「リフレイン(refrain)」は同じフレーズを繰り返すことを指す言葉で、特に、一節の終わりの部分の繰り返すことを言います。「リフレイン」をフランス語読みすると「ルフラン」、日本語に訳すと「反復句」となります。
「リフ」
「リフ(riff)」とは「リフレイン」を略した言葉で、主にジャズやロック、ポップスにおいて使われます。曲のイントロやソロのアドリブなど、ギターやピアノなどが繰り返し演奏するフレーズを指し、曲を印象付ける役割を持っています。
フランス語の「フレーズ」
フランス語には「苺」という意味の「フレーズ(fraise)」という単語があります。「フレーズ(phrase)」とはスペル違いですね。
- 「タルト・オ・フレーズ(Tarte aux Fraises)」:苺のタルト
- 「ガトー・オ・フレーズ(Gâteau aux Fraises)」:苺のショートケーキ