「ピュア」とは？意味や使い方をご紹介

「ピュア」は、英語の形容詞「pure（純粋な）」がカタカナ語になったものです。ではまず英語「pure」のくわしい意味を見てみましょう。
 

1. まじりけのない、不純物が入っていない
2. 澄んだ、すがすがしい
3. きれいな、清潔な、けがれのない
4. 清らかな、純潔な、高潔な、つくりかざらない
5. 生粋の、純種の
6. まったくの、根っからの、純然たる
7. （学問で）純理論的な

英語「pure」の意味の中で、カタカナ語「ピュア」は私たちの日常の中では特に次のような意味で使われています。

1. まじりけのない、不純物が入っていない
2. 澄んだ、すがすがしい
3. きれいな、清潔な、けがれのない
4. 清らかな、純潔な、高潔な、つくりかざらない

カタカナ語「ピュア」は「ピュア○○」と他の語の頭につけたり、「ピュアな○○」「○○はピュアだ」のように他の語を説明して使うことができます。

「まじりけのない、不純物が入っていない」という意味の「ピュア」は、他の単語の頭について使われる傾向があります。この場合、「ピュア○○」でその「○○」以外のものは全くまじっていない、とにかく「○○」であるという意味になります。

たとえば「ピュア・ゴールド」は純金を表します。また「ピュア・ホワイト」は真っ白、純白のことです。

「ピュアな気持ち」と言えば、澄みきったすがすがしい心の有り様を表すことができます。また、「ピュア・ウォーター」は澄んだ水、「ピュア・エア」はすがすがしい空気を意味します。

「ピュアな赤ちゃん」と言えば、けがれのない無垢な存在を表します。またこの意味のピュアは、「ピュアな魂」「ピュアな精神」「ピュアな恋愛」など、抽象的なものを対象としても用いられます。

「ピュアな人」と言えば、清らかで自然体の心をもった人を表すことができます。一方で、（ちょっと皮肉をこめて）世間知らずで素朴な人を表す場合もありますね。

「つくりかざらない」は動詞の否定形ですから、当然いきもの、とくに人間に対して用いられる表現です。

「ピュア（pure）」と発音の似ている言葉に‘pour（液体を注ぐ）’があります。水などを注ぐことで浄化するという意味から、‘pour’と‘pure’は関係があると言われています。

「ピュア」の類語には次のような言葉があります。これらは「ピュア」と同じようにカタカナ語になっていますね。

• クリア（clear）：明確な、澄んだ
• クリーン（clean）：清潔な
• イノセント（innocent）：無実の

「ピュア」の反対語には、次のような言葉が挙げられます。

• mixed：いろいろなものが混ざった
• impure：不純な
• applied：応用の

一般的に好ましいそのイメージから、多くのメーカーが製品のネーミングに「ピュア」を採用しています。

• ピュアセレクト …食品メーカー・味の素のマヨネーズ
• ピュアチョコレート …製菓メーカー・ロイズ（ROYCE’）のチョコレート
• ピュアモルト …洋酒メーカー・ニッカウヰスキーのウイスキー
• ピュアスキンクレンズ …化粧品メーカー・花王のメイク落とし
• ピュアドライブ …フランスのラケットスポーツ専門メーカー・バボラ（Babolat）のテニスラケット

テレビドラマ『ピュア』は1996年1～3月期にフジテレビ系で放送された、天性の芸術的才能をもつ知的障害者の主人公（演・和久井映見）の恋を描いた物語です。当時、最高視聴率25.9％を記録した大ヒットドラマとなりました。

さらにその主題歌であったMr. Childrenの「名もなき詩」が、累計売り上げ約230万枚を記録する大ヒットとなりました。“あるがままの心で…”という、有名なサビのフレーズを思い出される方もいらっしゃるのではないでしょうか。

さて、皆さんは「ピュア」という言葉に何をイメージしますか？他の何にも染まらず、ただありのままであること。「ピュア」って、本当にピュアな言葉です。