「jc」の意味
「jc」とは「女子中学生」の略で、ローマ字表記「Joshi Chugakusei」の頭文字を取ったものです。読み方はそのまま「じぇいしー」。
「女子中学生」なんてありふれた言葉を、なぜこんなに極端に省略する必要があるの?と疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。実は「jc」は、主にインターネット上で使用されているスラングの一種なのです。
ネット上では、口頭による会話などよりも、文字によるコミュニケーションのほうが主流です。そしてローマ字入力するにあたり、「joshi chuugakusei」とタイプして変換するよりも、「jc」と表記する方が圧倒的に利便性が高いのです。
どうせ同じ意味が伝わるのなら、短い言葉のほうが、使う側も使われる側も便利なのは言うまでもありません。ネットスラングに限らず、業界用語の大半はこのような考え方で使われており、「jc」もそのひとつだということですね。
「jc」の姉妹語
「jc」には、由来が意味や似た、いわゆる「姉妹語」がいくつかありますので、まとめてご紹介します。
- JS=「女子小学生」
- JC=「女子中学生」
- JK=「女子高生」
- JD=「女子大生」
- LJK=「女子高校3年生」(Last Joshi Kousei)
Kangaete)を省略したネットスラングとして使われることもあります。文脈で区別することは難しくありませんが、いちおう覚えておくと良いでしょう。なお、いずれも表記は小文字でも大文字でも問題ありません。
「jc」の由来と歴史
「jc」「jk」などの由来は定かではありませんが、もともとは「女子中学生」「女子高生」と直接名指すことがはばかられるような業界で使われていた、あまりイメージの良くない俗語だったという説があります。
その後、1家に1台パソコンが置かれるようになり、インターネット上で独自の文化が発展しはじめた2000年頃にはネットスラングとして定着し、よく知られた言葉となりました。
さらに時代が下り、2000年代の後半になると、テレビなどのマスメディアやファッション雑誌などによって、若者的な文化言語として紹介・使用される機会が増えました。
そのため、「jc」「jk」など一連の姉妹語は、現代においても「若者言葉」としてそれなりに社会の中に定着した言葉となっており、当の「jc」「jk」たちにも使われているほか、SNSなどでも見かけることができます。
しかし、流行元がネットスラングということもあり、口頭で不用意に使うと「ちょっとオタクっぽい」という印象を与えてしまうこともあるようです。その点には注意しましょう。
「dk」とか「dc」はない?
「jk」「jc」があるのなら、「dk(男子高校生)」「dc(男子中学生)」もあるの?と考えられた方もいっしゃると思います。
これら「男子版」の略語が、過去にまったく使われていなかったということもないようですが、現代においては、ほとんど見かける機会はありません。
その原因は定かではありませんが、「jk」「jc」といった言葉が一種のブランドとして定着したのに対し、男子たちがそこまでの文化的ステータスを持てなかったことに一因があるのかもしれません。
「jc」の他の意味
「jc」=「女子中学生」以外の意味として、主なものをご紹介します。
- JC…青年会議所の略称(Junior Chamber)
- JC…JR中央線快速の路線記号
- JC…ジャンプ・コミックスの略(Jump Comics)
「jc」まとめ
通常スラングは、狭い業界の内部だけで限定的に使用されるものが多いですが、今回ご紹介した「jc」など一連の言葉は、社会の中で一定の知名度と理解を得た珍しい例といえそうです。
ただ、そうは言ってもスラングはスラング。気心知れた友達同士、若者同士で使う分には何ら問題はありませんが、お堅い場でウッカリ口に出したりしないように気をつけましょう。