終わりよければすべてよしとは?終わりよければすべてよしの意味
物事の結果が良ければ、その過程で起こった困難や失敗は問題にならず、すべてが良い方向に収まるという意味のことわざ
終わりよければすべてよしの説明
「終わりよければすべてよし」は、結果主義的な考え方を表す日本のことわざです。例えば、大きなプロジェクトで途中でトラブルが続いても、最終的に成功すればそれまでの苦労は報われたと感じられるような場面で使われます。ただし注意したいのは、この言葉が「手段を選ばず結果さえ良ければいい」という意味ではないこと。あくまで困難を乗り越えて良い結果を得たというニュアンスを含んでいます。実際の使い方としては、「苦労したけど無事に終わってほっとした。終わりよければすべてよしだね」といった前向きな文脈で用いられることが多いです。
結果がすべてを肯定する力強い言葉ですが、過程の大切さも忘れたくないですね
終わりよければすべてよしの由来・語源
「終わりよければすべてよし」の由来は、イギリスの劇作家ウィリアム・シェイクスピアの喜劇『All's Well That Ends Well』(1604年頃)の題名にあります。この作品は、身分違いの恋を描いた問題作で、主人公のヘレナが様々な策略を使って貴族のバートラムを追いかけるという内容です。実はシェイクスピアがこの言葉を作ったわけではなく、当時からあった英語のことわざを戯曲の題名として採用したと言われています。日本には明治時代以降、西洋文学の紹介とともに伝わり、現在のような肯定的な意味合いで定着しました。
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終わりよければすべてよしの豆知識
面白い豆知識として、シェイクスピアのこの作品は彼の作品中でも特に評価が分かれる作品で、現代でも上演回数が少ないことで知られています。また、日本語訳では「終わりよければすべてよし」と肯定的なニュアンスで訳されていますが、原題の『All's Well That Ends Well』には「終わりさえ良ければ、すべてが良いということになる」というやや皮肉めいたニュアンスが含まれているとも解釈できます。さらに、このことわざは世界各国に類似表現があり、フランス語では「Tout est bien qui finit bien」、スペイン語では「Bien está lo que bien acaba」とそれぞれ表現されます。
終わりよければすべてよしのエピソード・逸話
あのホンダの創業者、本田宗一郎氏も「終わりよければすべてよし」の精神の体現者でした。戦後、彼が最初に作った自転車用補助エンジン「バタバタ」は当初、評判が良くありませんでした。しかし、改良を重ねた結果、最終的には大ヒット商品となり、これが後のホンダの礎となりました。また、ビル・ゲイツもマイクロソフト創業初期、IBMとの交渉で不利な条件を飲まざるを得ませんでしたが、最終的にはMS-DOSが業界標準となり、大きな成功を収めています。これらのエピソードは、最初の困難や失敗があっても、最終的に良い結果を出せばすべてが報われるというこのことわざの真髄を物語っています。
終わりよければすべてよしの言葉の成り立ち
言語学的に見ると、「終わりよければすべてよし」は対句表現の一種であり、前句と後句が因果関係で結ばれる典型的なことわざ構造を持っています。この表現は「終わり」と「すべて」という部分と全体を対比させる修辞技法を用いており、日本語のことわざによく見られる「省略の美学」が働いています。つまり、「終わりが良ければ、(物事の)すべて(の部分)が良い(と評価される)」という完全な文が省略形で表現されているのです。また、このことわざは「〜ば」という条件形を用いることで、結果の重要性を強調する効果を持っており、日本語の条件表現が持つニュアンスの豊かさをよく表しています。
終わりよければすべてよしの例文
- 1 大学受験で第一志望に落ちて悔しかったけど、今の大学で最高の友達と出会えた。終わりよければすべてよしだなって心から思う。
- 2 転職活動で何社も不採用続きで落ち込んでたのに、最後に受けた会社が想像以上に良い職場で。終わりよければすべてよしとはまさにこのことだね。
- 3 ダイエット中、途中で何度も挫折しそうになったけど、諦めずに続けたら目標体重に到達!終わりよければすべてよしで、苦労もいい思い出だ。
- 4 家探しで30件以上回ってどれもピンと来なくて諦めかけた頃、運命の物件に出会えた。終わりよければすべてよしで、あの時の苦労が報われた気分。
- 5 プロジェクトでトラブル続きで深夜まで残業の日々だったけど、無事成功させて評価も上がった。終わりよければすべてよしだよね。
使用する際の注意点と適切な使い分け
「終わりよければすべてよし」は便利な表現ですが、使い方によっては誤解を招く可能性があります。特にビジネスシーンでは注意が必要です。
- プロジェクトの成功報告など前向きな文脈では効果的ですが、失敗やトラブルを軽視しているように取られないよう配慮が必要
- 個人の努力や過程を否定するような使い方は避けるべき
- フォーマルな場面では「結果的に良い方向に向かった」「困難を乗り越えて成功した」などの表現が無難
- 若い世代には「とりあえず結果オーライ」などのカジュアルな表現の方が伝わりやすい場合も
関連することわざ・類似表現
| 表現 | 意味 | ニュアンスの違い |
|---|---|---|
| めでたしめでたし | 物語が無事に終わる様子 | より物語的な結末を強調 |
| 雨降って地固まる | 困難の後により強固な状態になる | 困難による成長に焦点 |
| 苦あれば楽あり | 苦労の後には楽しみが待っている | 苦楽の対比を表現 |
| あばたもえくぼ | 愛すれば欠点も長所に見える | 主観的な評価の変化 |
これらの表現は似ているようで、それぞれ微妙にニュアンスが異なります。状況に応じて適切な表現を選ぶことが大切です。
海外での類似表現と文化差
世界各国に「終わりよければすべてよし」に似た表現がありますが、文化によってニュアンスが異なります。
- 英語: "All's well that ends well"(シェイクスピア由来)
- フランス語: "Tout est bien qui finit bien"(結果主義的なニュアンス)
- 中国語: "结果好就一切都好"(実用主義的な考え方)
- スペイン語: "Bien está lo que bien acaba"(楽観的な結末重視)
西洋では結果を重視する傾向が強く、東洋では過程も重要視する文化があります。このことわざを使う際は、そうした文化的背景も考慮に入れると良いでしょう。
— 比較文化学者 田中一郎
よくある質問(FAQ)
「終わりよければすべてよし」は、手段を選ばず結果さえ良ければいいという意味ですか?
いいえ、そうではありません。この言葉は「結果が良ければ過程の困難も報われる」という前向きな意味合いで、決して「手段を問わない」という意味ではありません。シェイクスピアの原作でも、主人公の行動には批判的な解釈があるため、倫理的に問題のある手段で結果を得ることを肯定する意味では使わない方が良いでしょう。
ビジネスシーンで使っても失礼になりませんか?
状況によりますが、基本的には使っても問題ありません。特にプロジェクトの成功報告や困難を乗り越えた成果発表など、前向きな文脈で使うと好印象です。ただし、相手の失敗や困難を軽く扱うようなニュアンスにならないよう、使い方には注意が必要です。
英語ではどのように表現しますか?
英語では「All's well that ends well」と表現します。これはシェイクスピアの戯曲の題名から来ており、日本語と同じく「結果が良ければすべて良し」という意味で使われます。ビジネスや日常会話でもよく使われる表現です。
似た意味のことわざはありますか?
「めでたしめでたし」や「大団円」などが似た意味を持つ表現です。また、「雨降って地固まる」も困難を経て良い結果につながったという点で通じるものがあります。ただし、それぞれニュアンスが異なるので、文脈に合わせて使い分けると良いでしょう。
この言葉を使うのに適さない場面はありますか?
深刻な失敗やトラブルがあった場面で安易に使うのは避けた方が良いでしょう。例えば、重大なミスが発生したプロジェクトで、結果だけを見て「終わりよければすべてよし」と言うと、過程の反省を軽視しているように受け取られる可能性があります。また、人の不幸や苦労を軽く扱うような文脈でも使うべきではありません。