痛板とは
痛板(いたいた)とは「痛い板」のことで、スキーやスノーボードの板を、アニメやゲームのキャラクターなどのステッカーで装飾したものの総称です。
同じような装飾を施した車のことを「痛車」と呼びますが、そのスキー・スノーボード版ということですね。ちなみに、痛板でスキー・スノーボードを楽しむ人たちは、自らを「痛板民(いたいたみん)」や「痛板乗り(いたいたのり)」と呼んでいるそうです。
痛板のはじまり
痛板はいつ頃から世の中に登場したのでしょうか?実は正確な時期はわかっていませんが、2005年頃にSNSサイトmixiのコミュニティ内で、アニメやゲームキャラクターのステッカーを貼ったスノーボードの写真を投稿する流行があり、それがはじまりではないかと言われています。
当時は小さなステッカーを板に貼るだけでしたが、年を追うごとにその装飾はどんどんグレードアップしており、最近では板全体に装飾を施した「フルラッピング」と呼ばれる板をゲレンデで見かけることも多くなりました。
痛板の作り方
痛板の作り方には、専門業者に依頼する方法と、自分で作製する方法の2通りがあります。
痛板を自分で作るメリット・デメリット
痛板を自分で作るメリットは、何よりも費用を抑えられる点です。自分で作った場合、かかる費用はせいぜいステッカー代程度。それもA4サイズ3枚入りを、1,000円程度でネット通販にて簡単に購入できます。また自分で作るからこそ、装飾への思い入れが違う!という点もあるかもしれませんね。
一方のデメリットは、痛板をフルラッピングするほどの大きなステッカーを、家庭用プリンターでは印刷できないという点です。1枚のステッカーで装飾することができないので、小さいステッカー数枚を組み合わせるような装飾となります。そのため剥がれやすくなったり、画質に統一感が出なくなってしまいます。
痛板を専門業者に依頼して作るメリット・デメリット
痛板を専門業者に依頼するメリットは、やはり完成度の高さです。業務用プリンターでの印刷により、大きなステッカー1枚で装飾ができるため、剥がれにくく画質に統一感がでるのは大きな魅力です。
一方のデメリットは、費用と所要日数がかかる点です。業者やスキー・スノーボードの板のサイズにもよりますが、板1枚につき1万円以上かかるのが相場のようです。また依頼してから10日前後かかるので、とにかくすぐに欲しい!という方には向きません。
日本痛板協会「JIBA」とは
痛板をたくさん見てみたい、と思われる方はJIBA(日本痛板協会)が開催をする痛板イベントの日にゲレンデへ行くのをおすすめします。ものすごい数の痛板に、きっと圧倒されるのではないでしょうか。
JIBAは痛板愛好家のコミュニティで、有志のメンバー20名ほどで運営しているようです。活動はTwitterや掲示板を主に利用しており、痛板イベントには現在では300名ほどが参加しています。
痛板イベントとは
痛板イベントの参加費は無料で、掲示板やTwitterで開催日を知ったら、誰でも参加できます。マイ痛板をゲレンデに持ち寄り見せ合って写真を撮ったり、板に合わせたコスプレをしてコースを滑走する痛板民の姿が見られます。
このイベントはGJ(ゲレンデジャック)と呼ばれています。GJは2009年に開催され、開催地となった白馬は、痛板民の間では現在聖地となっているようです。2019年には1月に白馬の栂池高原スキー場で第9回が、3月に岩岳スノーフィールドで第9.5回が開催されます。
【速報】ゲレンデジャック開催日程決定!
— JIBA日本痛板協会 (@JIBA_STAFF) September 26, 2018
第9回GJは栂池高原スキー場にて1/19,20
第9.5回GJは岩岳スノーフィールドにて3/2,3
の開催です!
さらに!イベント情報他様々な情報を確認できるホームページも近日公開予定です。
続報をお待ちください☃☃☃
GJは年々参加者が増え、規模も大きくなっています。現在ではイベントにスポンサー企業がつき、オリジナルグッズを製作して販売したり、イベントに参加するためのバスツアーが各地域から設定されているようです。
またゲレンデで写真撮影やコスプレ滑走を楽しんだ後は、飲み会やオリジナルグッズが当たる抽選会が開かれることもあります。
昨今のインバウンド旅行者の増加は、白馬のウィンタースポーツも一因のようですね。サブカルチャー嗜好の訪日外国人たちが、このようなコスプレイベントを目当てにすることで、インバウンド旅行者がさらに増加がすることも考えられます。今後も痛板イベントから目が離せません。