「マンキン」の意味
「マンキン」は複数の意味を持っており、一つ目は武井宏之の作品、「シャーマンキング」の略称です。
シャーマンキング(マンキン)
「シャーマンキング」とは、週刊少年ジャンプで1998年から2004年まで連載されていた、少年漫画です。霊能力をテーマにしており、アニメ化もされています。
万金丹(まんきんたん)
二つ目は、お笑いの専門用語です。お笑いの専門用語としての「マンキン」は、「本気で取り組む」、「全力で取り組み抜く」という意味です。
これはお笑いタレントの小籔千豊が使い始めた言葉であり、いわく「万金丹(まんきんたん)」を飲んでいるような、高いテンションで芸をすることを表します。
「万金丹」とは、解毒や気付けなどの効果があるとされる、薬の名称です。
つまり片方は漫画作品の、片方は薬の略称です。
他にも「万金」と漢字に直せば多額の金銭を表しますが、ここでは片仮名の表記を重視するので、漢字の表記については省きます。
「マンキン」の使い方
上述の通り「マンキン」は複数の意味を持っているので、相手や状況によって、伝わり方が異なります。
たとえば漫画やアニメが好きな相手、もしくは漫画やアニメについて話しているとき「マンキン」と使えば、「シャーマンキング」の略称だと伝わります。
一方でお笑いが好きな相手、もしくはお笑いについて話しているとき「マンキン」と使えば、「万金丹を飲んでいるような、高いテンション」と伝わり、小籔千豊を連想させます。
後者の場合、「マンキンで」とも使います。これは「本気で、全力で」という意味であり、若者言葉の側面が強いです。どれも略語として広まっているからこそ、与える意味には注意が必要です。
シャーマンキングについて
「シャーマンキング」はアニメ化、ゲーム化などもされている、有名な作品です。一方で週刊少年ジャンプは、読者アンケートで連載の継続の有無を決めています。
物語の終盤、アンケートの順位が低かった「シャーマンキング」は、2004年9月に連載を打ち切られました。その際、最後のページには蜜柑(みかん)が描かれていますが、これは未完を意味する洒落です。
しかしながら根強いファンが多く、2007年12月、完全版の発売が発表されました。完全版では約380ページの描き下ろしが追加され、無事に完結を迎えています。
その後、2012年4月に月刊誌「ジャンプ改」で、本作の続編に当たる「シャーマンキングFLOWERS」の連載が始まりました。しかし「ジャンプ改」は2014年10月で休刊し、またもや連載が終了します。
そして2018年4月、講談社の「少年マガジンエッジ」で、「シャーマンキング」の新章、プロローグの連載が始まりました。このように20周年を迎えた「シャーマンキング」は、長く愛されている作品です。
小籔千豊について
小籔千豊とは、よしもとクリエイティブ・エージェンシーに所属している喜劇男優、お笑いタレントです。
山田知一と漫才コンビ「ビリジアン」を結成し、1993年から活動しています。しかし「ビリジアン」は2001年に解散し、解散と同時期に、吉本新喜劇へと入団しました。
ちなみに相方の山田知一は当時、構成作家を目指し、現在は「やまだともカズ」の名義で構成作家として活動しています。
入団した当初は伸び悩んでいた小籔千豊ですが、徐々に重要な役を任される機会が増え、2004年、NHKのテレビドラマ「わかば」への出演も相まって、知名度が広まりました。
2005年にはM-1に挑戦、またキングオブコントにも出場しており、2008年には準決勝に進出しています。
小籔千豊はラジオ番組「ゴー傑P」において、「マンキン」という言葉は自分が使い始めたと発言しています。由来は滑っていても動じない芸人に対して、「万金丹でも飲んでいるのか?」という感想とのことです。
将棋を趣味としている小籔千豊は、吉本興業内の将棋大会で優勝するほどの腕を持ち、また2008年には歌手デビューを果たしている、多才な人物です。