仕舞うの意味
「仕舞う」は使用頻度の高い言葉なので、みなさんも色々な場面で意味や言い方を変えて使っているのではないでしょうか。「仕舞う」の組み立ては、動詞「する」の連用形「し」+「振る舞う。見舞う」の「舞う」で構成されています。また終う、了う、とも表記されることがあります。意味は以下のとおりです。
- やり終える、終わりにする
- 入れ納める、置くべき場所へかたづける
- その動作が不本意な形で完了する意を表す
- 完了の意を込めて、動作を強めて言う
感動詞である、失敗したときなどに口にする「しまった」とは異なりますので注意して下さい。また、能楽での「仕舞」は、装束を付けて囃子(はやし)もなく、謡いだけで特定の一部分を舞うものを呼びますが、「仕舞う」との関連はありません。読み方の同じ漢字を仕舞うに当てたと言われています。
使い方とは
大きく分けて「仕舞う」の意味は4つありましたが、それぞれの使い方を説明します。ひらがなで表記すると、普段よく使っている言葉であることが分かりますね。
やり終える・終わりにする
- 台風が来ているので早めに店を仕舞うことにした。
- 貴金属はロッカーにしまっておいたから安全だ。
入れ納める・置くべき場所にかたづける
- 使った食器を仕舞う。
- 本を本棚に仕舞う。
- 家族の靴を下駄箱に仕舞う。
不本意な形で完了する
- 慌ててスマホを落として仕舞った。
- 財布を忘れて仕舞ったので買い物が出来なかった。
- 結局叱ってしまった。
動作を強めて言う
- 宿題を先にやって仕舞いなさい。
- 早く仕事を終わらせて仕舞え。
- 脱いだ靴をさっさっと仕舞え。
仕舞うの類義語
「納める」「入れる」「整理する」「収容する」「保管する」などは片付けるの意味の類語です。
「完了」「仕上げる」「成し遂げる」「仕上げる」「済ます」「終業する」はやり終えた意味で言い換えられます。
仕舞うと片付けるの使い分け
「片付ける」は散乱したものを整理するという意味の言葉です。「仕舞う」との使い分けについてですが、まずは以下の例をごらんください。
- 「仕舞う」を使用…「お釣りを財布に」「思い出として胸に」
- 「片付ける」を使用…「部屋を」「新聞を隅に」
- 両方とも使用可…「道具を」
また「片付ける」には「収納」の意味がないため、「お釣り」のような収納すべきものの場合にも「仕舞う」が使用されます。