「ご法度」とは?意味や使い方をご紹介

みなさんは「ご法度」という言葉をご存知でしょうか?「ご法度」は一般的に禁止されている事を言います。時代劇なんかで「これはご法度である」といったセリフを耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。「ご法度」の詳しい意味と使い方についてご紹介します。

目次

  1. 「ご法度」とは?
  2. 「ご法度」の由来は?
  3. 「ご法度」の使い方
  4. 「ご法度破り」
  5. 「ご法度」の類語
  6. 「ご法度」の英語表現

「ご法度」とは?

「ご法度」は「ごはっと」と読み、法律によって禁止されていること、一般的に禁止されていることを意味する言葉です。「御法度」のように頭の「ご」を漢字で表すこともあります。

「ご法度」の由来は?

「武家諸法度」・「禁中並公家諸法度」から

法度とは武家時代の法令で、江戸時代には「武家諸法度」「禁中並公家諸法度」と名付けられました。御家人や庶民を支配することを目的とした法令の「法度」に丁寧語の「ご」が付いて「ご法度」となったと言われています。

小麦粉に水を加えた食べ物「はっと」から

「ご法度」の由来には江戸時代にお米や粉物が禁止されていたことが関係しているという説もあります。(江戸時代には、お米やそばなどを粉物にすると消費量が大きくなってしまうため禁止令が出されていました。)

江戸時代の人々はそんな中、禁止されていながらも粉物を「はっと」にして食べていました。「はっと」は小麦粉に水を加えて練った食べ物で、今では東北地方の郷土料理になっています。この「はっと」が「ご法度」の由来であると言われています。

「ご法度」の使い方

「ご法度」の使い方の例を挙げると

  • 「飲酒運転はご法度である」
  • 「お世話になった人を裏切る行為はご法度だ」
という風に法律で定められていること、してはいけない行為として広く一般に知られていることを指して述べる時に使います。

「ご法度破り」

「ご法度」から派生した「ご法度破り」という言葉があります。「ご法度」を破る、つまり法律や一般的に禁止されている事柄を無視したり、守らなかったりする意味です。

使い方の例を挙げると
「彼は未成年なのに飲酒をしたり、喫煙をしたりご法度破りな人間だ」

「ご法度」の類語

「禁則」

「禁則」とは物事の禁止事項を定めた規則のことを言います。

例えば、コンピューター用語で「禁則処理」という言葉があります。「禁則処理」はコンピューター上で文章を作成する時に、禁止事項を回避するために調整したり、プログラムを組んだりするという意味です。

「禁則処理」における「禁則」は「日本語で禁止されている事柄」を指しています。

「厳禁」

「厳禁」は厳しく禁じること、厳重に禁止することという意味です。みなさんも一度は建物の一角に「火気厳禁」と書かれたポスターが貼られているのを目にしたことがあると思います。

あのポスターは「ここでは火を使うことは絶対にしてはいけません。厳しく禁じられています。」と伝えています。

「戒め」

「戒め」とは前もって注意すること、用心することという意味があります。

「禁制」

「禁制」とは何かを禁止する命令や何かに対して公式に禁止する、または命令することを言います。

使い方の例を挙げると
「この寮は女性専用なので男子禁制である」

という風に法律ではないが公に禁止されているルールを指します。

また、大相撲には「女人禁制」という伝統があります。女性が土俵に立ち入ることを禁止している伝統です。日本には古来より月経や出産に関わる状況にある女性が聖域に入ることを忌み嫌っていた慣習があるそうです。

このように「禁制」は性別を表す言葉と一緒に使われて、性別の違いで分けられたルールを示すことが多くあります。

「ご法度」の英語表現

「ご法度」を表す英語には

  • "taboo" 
  • "ban"
  • "prohibition"
などがあります。中でも一般的なのは"taboo"です。日本でも禁止された事物や言動をカタカナ英語で「タブー」と言います。

使い方の例を挙げると以下になります。
"That's a taboo subject to him" (その話題は彼にとってはご法度だ)


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