「反対語」とは
「反対語」とは、文字通り反対の意味を持つ対になった言葉の事を指します。「反対語」という言葉は聞いたことがないかもしれませんが、「反対語」は他にも様々な呼び方があり、「反意語」、「反義語」、「反義詞」、「対語」、「対義語」などとも呼ばれています。
「反対語」という呼び方より、「対義語」と呼んだ方が一般的かもしれません。語彙を増やす目的で教育にも取り入れられています。他にもテレビのクイズ番組で、「反対の意味の言葉を答えよ」といったクイズを見たことがあると思います。これがまさに「反対語」です。英語では「アントニム(antonym)」と言います。
「反対語」の代表例
一括りに「反対語」といっても様々な種類のものがあります。いくつかの種類とその代表的な例を紹介したいと思います。
漢字一文字からなる反対語
- 「男」と「女」
- 「生」と「死」
- 「善」と「悪」
のようなものが挙げられます。
漢字二文字からなる反対語
漢字二文字からなる反対語は、2つに分類されます。
■片方の漢字が同じでもう片方の漢字が反対の意味を表すもの
- 「幸運」と「凶運」
- 「起点」と「終点」
- 「顕在」と「潜在」
■両方の漢字ともに違っていて全体の意味が反対になっているもの
- 「危惧」と「安堵」
- 「具体」と「抽象」
- 「簡単」と「複雑」
クイズなどでは多く出題されるタイプはこちらです。
なお、ここで挙げたのはほんの一例であり他にも反対語は無数にあります。興味があれば、ぜひ調べてみて下さい。
意外と知らない「反対語」
反対の意味を持つ「四字熟語」
四字熟語にも反対の意味を持つものが存在します。いくつか紹介したいと思います。
■「傍若無人」と「戦々恐々」
「傍若無人」とは「人前をはばからず、勝手に振る舞うさま」、「戦々恐々」とは「恐れつつしむさま」という意味です。
「理路整然」と「支離滅裂」
「理路整然」とは「物事が道理にあてはまっているさま」、「支離滅裂」とは「筋道が立たず、めちゃめちゃなさま」という意味です。
■「弱肉強食」と「共存共栄」
「弱肉強食」とは「弱いものが強いもののえじきになること」、「共存共栄」とは「互いの敵対せずともに助け合い、ともに栄えること」という意味です。
反対の意味を持つ「ことわざ」
「ことわざ」にも反対の意味を持つものが存在します。「四字熟語」よりも聞き覚えがないものが多いかもしれません。
■「蛙の子は蛙」と「鳶が鷹を生む」
「蛙の子は蛙」とは「子の性質は親に似る」、「鳶が鷹を生む」とは「平凡な親から優れた子が生まれる」という意味です。
■「船頭多くして船山に上る」と「三人寄れば文殊の知恵」
「船頭多くして船山に上る」とは「指図する人が多すぎると物事がまとまらず、予期せぬ方向に進んでゆくたとえ」、「三人寄れば文殊の知恵」とは「特別頭の良いものでなくても、三人集まって相談すればよい考えが浮かぶ」という意味です。
■「君子危うきに近寄らず」と「虎穴に入らざれば虎子を得ず」
「君子危うきに近寄らず」とは「教養や徳があるものは、行動を慎むので、危険なところには近づかないということ」、「虎穴に入らざれば虎子を得ず」とは「何事も危険をおかさなければ、大きな成果を得ることはできないということ」という意味です。
「反対語」の「反対語」
さて、最後に「反対語」の「反対語」を紹介したいと思います。それは「類義語」です。「類義語」とは、似た意味を持つ2つ以上の言葉です。「類語」や「同意語」とも呼ばれています。英語では「シノニム(synonym)」と言います。