「社内ニート」とは
最近、「社内ニート」という言葉を聞く機会が増えたと思われてる方も多いのではないでしょうか。「ニート」と言えば一般的には学生でもないのに定職にも付かず、かと言って何らかの資格取得のために専門学校に通うなどの前向きな生活をしているわけでもない日々を過ごしている人々を指します。
一方、「社内ニート」とは、会社に勤めながら仕事をしていない人々を指します。会社に勤めているのに仕事をしていないとは少々理解に苦しむかも知れませんが、近年このような社員が「社内ニート」と呼ばれているようです。
「社内ニート」は一日何してるか
それでは、彼らは勤務時間をどの様に過ごしているのでしょう。
基本的にはやるべき仕事がありません。近年ではオフィスの仕事であれば個人専用のパソコンを使用して業務を行う企業も多いでしょう。そのパソコンでネットサーフィンをしたりエクセルで遊ぶ。もし外出の機会があれば用事が済んでもカフェ等で長い休憩をとってから戻ってくるなど、時間潰しの一日を過ごす人が多いようです。
「社内ニート」という言葉の使い方
それでは「社内ニート」という言葉を使うのは、どのようなケースでしょうか。
会社に出勤してきても仕事がないという状況は、以前よく定年間近の中高年社員に対して使われた「窓際族」と似ていますが、「社内ニート」には若手社員も多く、また必ずしも能力の無い社員がなるとも限らないようです。若くて能力がある社員でも「社内ニート」の対象になり得るとも言われています。
そこで老若男女を問わず、仕事をせずに勤務時間を過ごす状態にあるすべての社員に対して使う言葉と言えそうです。
「社内ニート」を使った例文
- 彼は「社内ニート」だから、仕事を任せるときは注意が必要だ。
- この忙しい時に「社内ニート」は暇そうで羨ましいね。
- 最近ミス続きで仕事が来なくなったな。このままだと「社内ニート」かな。
社内ニートになる原因は
大きく分けて、二つのケースが考えられます。一つは環境に原因があるケース。もう一つは本人自身に原因があるケースです。
環境に原因があるケース
■新入社員に対して
職場内の社員教育に問題があり、上司や先輩社員が自分たちの仕事に追われて新人社員への指導が不十分であったり、社内の研修制度が適切でない、あるいは制度自体が存在しないケースがこちらになると考えられています。
本人自身に原因があるケース
- 仕事に対して受け身になることが多く、仕事を任せてもらいない
- 仕事を依頼された時に一定の成果を出せず信頼性を失い、その後上司や先輩社員からあまり仕事を頼まれなくなる。
「社内ニート」は辛いか
出勤しても特に取り掛かる仕事が無いわけです。朝起きた時から、今日1日の就業時間をどうやって過ごすかに頭を悩ませる人もいるかもしれません。それでも出勤し、周りの社員の目を気にしつつひたすら退社時間を待つ人もいる事でしょう。そうなると、当人にとってはやはり辛いこともあるでしょう。
一方で「社内ニート」の中にはこの状態を楽で快適だと思っている人達もいるようです。出勤しても仕事が無いわけですから、他の社員の視線さえ気にしなければ自分の時間がたっぷり有るとも考えられます。また、給料を貰いつつも、ネットサーフィンなど、パソコンに向かって何か作業をしていれば一見仕事をしているようにも見受けられるので、こうした人は「社内ニート」を楽な立場と考えるのでしょう。