「花鳥風月」とは?意味や使い方をご紹介

皆さんは「花鳥風月(かちょうふうげつ)」という言葉の意味をご存じでしょうか? とても華やかな印象がありますが、どのような時に使えば良いのかわかりにくい言葉でもありますね。今回は、「花鳥風月」の意味を踏まえて、使い方をご紹介していきます。

目次

  1. 「花鳥風月」とは
  2. 「花鳥風月」の使い方と例文
  3. 「花鳥風月」の類語
  4. 「花鳥風月」という楽曲
  5. 「花鳥風月」のまとめ

「花鳥風月」とは

「花鳥風月(かちょうふうげつ)」とは、自然界の美しい風景という意味です。また、「それらを鑑賞すること」「自然を題材にした詩歌や絵画をたしなむという意味もあります。

「花鳥」という言葉には、「鑑賞して風流を楽しむものとしての、花と鳥」という意味があります。「花鳥画」という、花や鳥を画題とする中国・日本の絵画の呼称にも使われています。

また、「風月」には「すがすがしい風と美しい月」「自然界の美しい景色」という意味の他、「それら美しい風景を材料にして詩歌や文章を作ること」という意味もあります。

単に、「花」「鳥」「風」「月」という言葉を並べただけではありません。日本らしい、繊細でたおやかな雰囲気のある言葉といえるでしょう。

「花鳥風月」の使い方と例文

「花鳥風月」は、日常生活では使う機会は滅多にないかもしれません。しかし、自然に触れた時の感動や喜びを表す際に使ってみると、改めてその奥深さに気づかされるのではないでしょうか。
 

  • 俳句を通して、日本の花鳥風月を日々感じている。
俳句には、季節を表す「季語」が定められています。例えば、秋なら「コスモス」「赤蜻蛉」「鮭」などですね。俳句を詠んでみると、自然の美しさや豊かさを身近に感じるかもしれません。
 
  • 定年退職してゆとりのできた今は、花鳥風月に親しむ毎日を送っている。
忙しさに追われていると、心にゆとりがなくなり、季節の移り変わりにも気づかなくなってしまうかもしれません。今はゆったりと毎日を過ごし「花鳥風月」を楽しんでいるのでしょう。
 
  • 花鳥風月を愛でる祖母は、いつも優しく微笑んでいる。
公園の緑や月、生き物に対しても慈しみ(いつくしみ:愛し、大切にすること)の気持ちを持っているのでしょう。

この他にも、「花鳥風月」を使った言い回しとして、「―を友とする」「―を体感する」「―をたしなむ」などがあります。

「花鳥風月」の類語

  • 花鳥月露(かちょうげつろ)
「花鳥風月」と意味は同じです。花と鳥と月に、露(つゆ:水蒸気が冷えて凝結し、地上のものに付着した水滴)がきらめいている様子を表しています。
 
  • 春花秋月(しゅんかしゅうげつ)
四季折々の自然の美しさを表す言葉です。春は花が咲き誇り、秋はお月見……月を愛でる機会の多い季節です。
 
  • 風光明媚(ふうこうめいび)
清らかで美しい自然の風景、という意味です。「風光」は景色や眺めを表し、「明媚」は山河などの景色が清らかで美しいことという意味があります。
 
  • 雪月花(せつげつか)
こちらは四字熟語ではありませんが、雪と月と花、という日本の代表的な自然美を表す言葉です。

「花鳥風月」という楽曲

多くのミュージシャンが「花鳥風月」という名前の楽曲を生み出しています。それだけ、「花鳥風月」は人の心の機微を表す言葉なのかもしれませんね。いくつかご紹介します。
 

  • スピッツ(アルバム名)
  • SEKAINOOWARI(シングル『INORI』に収録)
  • 森山直太朗(アルバム『あらゆるものの真ん中で』に収録)

「花鳥風月」のまとめ

皆さんも、慌ただしい毎日を送っていると、なかなか「花鳥風月」を感じることは難しいのではないでしょうか。しかし、小さな発見を積み重ねることで、心に余裕が生まれ優しい気持ちになれるかもしれませんね。

朝、カーテンを開けた時の眩しい太陽の光や、風に揺れる木々の緑など、小さな「花鳥風月」はきっと身近にたくさんあるはずですから。

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