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「ggrks」とは
「ggrks」とは「それくらい(ネットで)いちいち質問せずに自分で調べろ、カス野郎」という意味のネットスラングです。侮蔑表現ですので、使用は控えたほうが良いでしょう。
「ggrks」ができるまで
G社設立
1998年に「ggrks」という言葉を生み出す主要因となるG社が設立されました。同社は以降、急成長します。
「2ちゃんねる」開設
1999年、「ggrks」を生み出したもう1つの主要因である、ネット掲示板「2ちゃんねる」が西村博之氏によって開設されました。
G社、日本上陸
G社が日本法人を設立したのは2001年のことです。G社のサービスは日本でも急速に普及していきました。
2007年『現代用語の基礎知識』に掲載
「ggrks」の読み方
「ggrks」は「ググレカス」と読みます。「ググレカス」が『現代用語の基礎知識』(自由国民社)に掲載されたのは2007年のことです。「ggrks」は「ググレカス」を子音(しいん)だけにした表記です。子音については後述します。
「ググレカス」とは
「ググレ」と「カス」に分かれます。「カス」は相手を侮蔑する表現です。「ググレ」は「ググれ」とも表記します。「ググる」の命令形です。
「ググる」とは(Googleなどで)インターネット検索するという意味のネット用語です。つまり先に挙げたG社とはGoogleのことです。
なぜ「カス」呼ばわりされるのか
インターネット上で自力で簡単に得られる情報について「教えてください」といった質問をすると「ggrks」と言われることがあります。「少しくらい自分で調べる努力をしろ」といった批判が「カス」と表現されていると思われます。
インターネット上では「質問すると答えてもらえるサービス」があります。代表的なものは「Yahoo!知恵袋」です。またネット掲示板やSNSなどもあります。そういったサイトで上記のような質問をすると「ggrks」と言われる可能性があります。
なお「Yahoo!知恵袋」で「ggrks」で検索すると4,067件のQ&Aがヒットします。「ググレカス」では2,000件、「ググれカス」では2,061件あります。(2018年10月20日時点)
「ggrks」に似たネットスラング
「ggrks」のように子音だけを使ったネットスラングは他にもあります。
- wktk(ワクテカ)
- kwsk(くわしく)
「ggrks」を使った例文
【例1】
Q:ggrksとはどういう意味ですか?
A:ggrks。
【例2】
Q:wktkについてkwsk。
A:ggrks。
【例3】
Q:子音とはなんですか?
A:ggrks。
真面目な略称とネットスラングの見分け方
「BYOD」という言葉がありますがご存知でしょうか? これは「バカ、ヤメロ、オレは、どうすればいいんだ」の略ではありません。
「BYOD」は「Bring Your Own Device」の略で、仕事や学校で個人の情報端末を持ち、使用することです。こういった新しい略語は常に生まれ続けるため、真面目な略語なのかネットスラングなのかを区別することは重要です。
見分け方のコツとしては、真面目な略語は全て大文字で表現されていることが多い一方、ネットスラングは全て小文字だけで表現さらていることが多いことでしょうか。それでも「IoT」(Internet of Things)といった真面目な略語があり、一方で「lol」や「(ToT)」といったスラング表現もあるため、完全に見分けることは困難かもしれません。
「ggrks」は終焉を迎えるか
「ググレカス」が『現代用語の基礎知識』に掲載されてから10年以上が経過し、情報技術も変化しています。その中の1つが「人工知能(AI)」です。
Appleの「Siri」、Googleの「グーグルアシスタント」、あるいはAmazonの「Alexa(アレクサ)」やLINEの「Clova」に代表される「スマートスピーカ」も登場しました。試しに、グーグルアシスタントに「ジージーアールケーエスはどういう意味?」と訊ねると、
とGoogleが答えてくれました。これはググったのでしょうか? それとも訊ねたのでしょうか? 答えたのはGoogleでしょうか? それともYahoo!知恵袋でしょうか?
人間と違い、AIは「ggrks」などとは言わず、訊ねたことに対してきちんと回答してくれます。将来的に「ググる」ことと「訊ねる」ことの境界は曖昧になっていくのかもしれません。