「陽キャ」とは?
「陽キャ」とは、陽気なキャラクターの略で、明るくてイケてる人です。十代の学生を中心として使わている言葉です。学校のクラスには、いくつかの派閥があります。ヤンチャで存在感のあるグループ、控えめで大人しくて目立たないグループ、どちらにもつかないグループがあるとされています。「陽キャ」とは、最初に挙げた、一番目立つグループに属する人たちを指した言葉です。
「陽キャ」の特徴
まずは「陽キャ」の特徴として、以下の3つを挙げてみます。ただし、ひと口に「陽キャ」といっても明確な定義があるわけではないので、必ずしも「陽キャ」な人物がこれに当てはまるとは限りません。
声が大きい
挨拶や会話中の声、笑い声、人を呼ぶときの声が大きいとされるのも、ひとつの特徴です。「陽キャ」は友達や取り巻きと行動を共にしていることが多く、食事中や休憩中にはグループでかたまって談笑しているようです。声が大きいと、話の内容が教室の隅にまで聞こえてくることがあり、それだけでも存在感を示しています。
ヤンチャなところがある
「陽キャ」はヤンチャなところがあり、迷惑がられることもあるようです。制服を崩して着ていたり、授業中に寝ていたりと、不真面目な印象を与えがちです。また、一部の「陽キャ」は、バイクに乗ったり、深夜のコンビニにたむろしたり、いじめの主犯だったりすることもあるようです。
周囲からの評価は高い
「陽キャ」は存在感があるので、周囲からの評価は高いことが多いとされています。口もうまいので、制服や髪形を先生に注意されても、上手に懐柔してのらりくらりとかわすようです。なかには、先生を味方につけ、クラスや学校中に幅を利かせる「陽キャ」もいるようです。
そんなところがカッコイイと思う女子生徒もいます。いわゆる「ワル」を好きな女性はたびたび聞かれますが、学生であっても例外ではなく、「陽キャ」の、先生にも屈せず自分を貫く姿に惹かれる女子は結構いるようです。そうなると、ますますクラス内での権力が強くなるため、彼らを敵に回さないように機嫌をうかがう人も出てくるでしょう。
「陰キャ」
ヤンチャでクラスや学校中に幅を利かせる「陽キャ」ですが、彼らとは対極に位置する人たちの通称が「陰キャ」です。「陰キャ」と「陽キャ」は対義語とされており、性格も対照的のようです。「陰キャ」は、人見知りで自分からは話しかけられなかったり、声が小さかったり、ノリもよくなかったりします。陰気な雰囲気を帯びていることもあり、一部の「陽キャ」からいじめのターゲットにされてしまうこともあるようです。
いじめられている「陰キャ」が先生に相談しても、その先生が「陽キャ」と仲がいいこともあるため、適切な対処がされないこともあるようです。また、「陽キャ」の機嫌をうかがう取り巻きからいじめられることもあります。そのため、「陰キャ」は「陽キャ」に対して敵対心を持っていることが多いようです。
「陽キャ」の使い方
SNSや掲示板では、「陽キャにいじめられた」「あいつは根っからの陽キャだな」「陰キャは陽キャを毛嫌いしている」「陽キャうぜえ」といった書き込みがされることがあります。「陽キャ」が「俺は陽キャだ」だということはあまりないでしょう。したがって、これらの書き込みをするのは「陽キャ」以外だと考えられます。
「陽キャ」の行動原理
「陽キャ」は、自分に忠実であると考えられます。友達とつるみたいからつるむ、授業は退屈だから寝る、かっこいいと思って制服を着崩す、また一部では、面白いからいじめるなど、自分に忠実であるからこそ、これらの行動が見られるのではないでしょうか。「やりたいときにやりたいことをやる」という欲求に忠実に従っていると、裏表がなくなり、時にはそこが魅力となるのかもしれません。
良くも悪くも存在感があるため、「陽キャ」を嫌う人もいますが、好む人もいます。人は理解しやすい人を好む習性があるとされおり、何を考えているかわからない人よりも、ヤンチャだけど、自分に忠実でわかりやすい「陽キャ」が人を惹きつけるのは、ある意味で理にかなっているのかもしれません。