「キス」とは?意味や使い方を類語も含めてご紹介

「キス」(kiss)は、明治時代に日本に入ってきた言葉ですが、もうすっかり日本語としてなじんでいると言えるでしょう。むしろ、この行為を日本語では何と言うのか、類語は何か知らない方も多いかもしれません。ここでは、「キス」の意味や使い方を類語も含めてご紹介します。

目次

  1. 「キス」とは?
  2. 「キス」の使い方
  3. 「キス」の類語
  4. 部位ごとに異なる「キス」の意味
  5. 「キス」の種類・関連語

「キス」とは?

「キス」(kiss)とは、「相手の唇などに自分の唇をつけ、愛情や親愛の情などを表すこと」です。「キッス」と綴られることもあります。

「キス」をする対象部位は「唇」のほかにも頬、手の甲、額などがあり、文化によっては挨拶程度の軽いニュアンスであることもありますが、いずれにせよ相手に「親愛の情」を示す動作であることは共通です。(部位ごとの意味の違いについては後述します)

なお、「キス」には「軽く触れること」や、ビリヤード用語で「球と球が軽く触れること」の意味もあります。人体の部位に限らず、物と物が「ちょっと」触れることであると考えれば、これらの意味も連想しやすいでしょう。

「キス」の使い方

「キス」は、主に「(誰かと)キスをする」「(部位に)キスをする」「キスを交わす」というかたちで使います。「部位」に言及しない場合、基本的には「(相手の)唇にキス」であることが大多数です。

また、情感を込めて「熱いキス」や「甘いキス」と言ったり、接触の度合いなどによって「軽いキス」「浅いキス」などと表現したりすることもあります。

日本では欧米のように軽い挨拶としてキスをするという習俗はかなり薄く、部位に限らず「キス」は、相手への特別な親愛の情を表します。

性愛の象徴的行為としてのイメージ

上記のような属性を持つ「キス」は、性愛の象徴的行為としても有名で、合意の上で「キス」をするほどの二者関係は、友人・知人といった一般的関係ではなく、恋人や夫婦、その他強い絆で結ばれた二者であると言って差し支えないでしょう。

人体の敏感な部位に触れ、唇を通して体液に触れる行為であることから、「キス」は性行為の一種ともみなされます。ロマンチックな雰囲気を持つ一方、人目もはばからず「キス」をすることは破廉恥な行いと捉えられることもありますので留意しましょう。

当然ながら、それだけ強い愛情表現であるキスを、相手の同意なく行ったり、行為を迫ったりすることは、セクシャルハラスメントやわいせつ行為として罪に問われる可能性もあります。

例文

【人と人】

  • 別れ際、彼は妻の肩を抱いて、優しくキスをした。
  • 校舎裏で太郎と花子が長いキスをしているのを見てしまった。あの二人がそんな関係だったなんて、知らなかった。
  • 彼女と付き合い始めて一週間。お互いに恥ずかしくてまだキスもできていない。
  • 欧米育ちの祖母は、会うたびに私の頬に「ちゅっ」とキスをしてくれる。(性愛ではなく、挨拶や親愛のキス)

【人と物/物と物】
  • ここぞという時、彼は形見の指輪にキスをしてゲンをかつぐ癖がある。
  • 飛行機操縦の訓練中、先輩に「地面にキスだけはするなよ」と言われた。(飛行機で墜落するなよ、の意)

「キス」の類語

接吻・口吸い

「キス」の和訳語とでも言うべき言葉は、「接吻」(せっぷん)に当たります。「吻」(フン)は口、口さき、唇のことで、それをもって何かに「接」することですから、動作は「キス」そのものですね。また、動作そのままの「口吸い」(くちすい)という言葉もあります。

現代日本語としては「キス」のほうがはるかに広く普及しており、「接吻」や「口吸い」は少々時代がかっていて古めかしいイメージです。若者向けのコンテンツなどでこれらの言葉を使うと、かなり違和感があるかもしれません。

【例文】

  • 私は熱に浮かされたように彼女に接吻した。
  • 男は、愛した女を強く抱きしめて口吸いをした。

口づけ

「キス」の類語として、「口づけ」(口付け、くちづけ)という表現もあります(口癖、という意味もありますが現代ではあまり使われていません)。

「接吻」や「口吸い」に比べれば現代的で、挨拶のような軽いニュアンスや、ロマンチックなイメージもありますので、類語として使いやすい部類かもしれません。

【例文】

  • 朝が訪れ、少女は男の口づけで目を覚ました。
  • 差し出された女王の手に、騎士が口づけした。

チュウ

やや俗語的表現ですが、「キス」のことを「チュウ(チュー)」という擬音語で表すこともできます。俗っぽく、幼稚な響きもありますが、子どもにキスをするときなどには「チュウ」が使われることもあります。

【例文】

  • 子どもを溺愛する妻は、隙あらば息子とスキンシップし、その額や頬に何度もチュウをした。
  • 生まれてこのかた、女の子とチュウしたことがない。

部位ごとに異なる「キス」の意味

「キス」は、基本的には「親愛」の意味ですが、対象部位によって少しずつ違う意味を持つことがあります。それを行う両者の共通認識などによっても異なりますが、一般的にイメージされるのは次のような意味です。

  • …愛情
  • …親愛、思いやり
  • 手の甲…敬愛、尊敬
  • …祝福、親愛
  • …誘惑
  • …欲求
  • 足の甲・つま先…隷属、忠誠

「キス」の種類・関連語

  • ファースト・キス…初めてのキス、の意。初体験であることに価値を持たせることも。
  • ディープ・キス…唇だけではなく、お互いの口腔内に舌を入れて絡め合うキス。俗に「大人のキス」などと呼ばれることも。
  • 投げキッス…直接触れ合うのではなく、「チュッ」と音を立てながら、手で唇から何かを投げるような仕草をするキス。親愛や誘惑の意味。
  • キス・マーク…首筋などをキスで強く吸うと残ることがある、唇型の跡のこと。一定時間残るため、「誰かと性的な行為をした」ことの痕跡や証としての意味を持つ。

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