「立ちすくむ」とは?意味や使い方をご紹介

びっくりしたり、あるいは怖い思いをしたりして、思わずその場で固まってしまった経験はありませんか。「立ちすくむ」は、まさにこのような状態を表す意味で使われます。この記事では、「立ちすくむ」の意味や使い方を、類語を交えて紹介します。

目次

  1. 「立ちすくむ」の意味とは?
  2. 「立ちすくむ」の使い方
  3. 「立ちすくむ」の類語

「立ちすくむ」の意味とは?

「立ちすくむ」とは、驚きや緊張、恐怖で体がこわばり、その場に立ったまま動けなくなる様子のことです。「立つ」と「すくむ」の2つの動詞が連結して成り立つ言葉です。

「立ち」は、文字通り足で真っ直ぐに立っていることを表します。一方、「すくむ」は、漢字では「竦む」と表記します。複数の意味がありますが、「立ちすくむ」においては、「驚きや恐れなどで極度の緊張状態になり、体がこわばって動けなくなる」という意味で用いられます。

「立ちすくむ」の使い方

「立ちすくむ」は、目の前に広がる光景などに、恐怖や驚きを感じている時に使います。なぜ「立ちすくむ」状態になったのか、具体的な状況や心情を交えると、そのニュアンスを明確に伝えることができます。

ちょっとびっくりした程度、というよりは、インパクトのあるできごとに対して用いるのが自然でしょう。事故や事件を目撃したことによる恐怖、あるいは思わぬ人に出くわした驚きなどによって、その場から一歩も動けないようなイメージですね。

「立ちすくむ」の例文

  • 深い谷にかかる大きな吊橋を前に、高所恐怖症の友人は立ちすくんでしまった。
  • 肝試しで入った建物の奥に、ふわっと光るものが見え、怖くて立ちすくんだ。
  • 目の前でトラックが歩道に乗り上げ、私はその場に立ちすくむしかなかった。
  • 自分より大きな熊に驚き立ちすくむ子を、父親はすぐに抱き上げ、静かに退避した。

「立ちすくむ」の類語

凍りつく

「凍りつく」(こおりつく)の本来の意味は、液体などが、温度の低い場所にあるために固体になることです。これを比喩的に、「凍りついたように体が固まること」を表す場合があります。

驚きや恐怖で体がこわばり動けなくなる様子を指す場合、「立ちすくむ」に近い表現と言えるでしょう。

【例文】

  • 真犯人の凄みのある表情を目の当たりにして、彼は恐怖で震え上がり、凍りついた。
  • 社長の発言から、リストラされる恐怖で社員一同凍りついてしまった。

腰が抜ける

「腰が抜ける」(こしがぬける)は、驚いて立ち上がる力がなくなる、驚きや恐怖を感じて立っていられなくなることを表す慣用句です。特に後者の意味は、「立ちすくむ」に似た表現と言えます。

【例文】

  • 見事なマジックにびっくりして、腰が抜けてしまった。
  • 近くの建物から火の手があがり、恐ろしくなって腰が抜けた。


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