「責める」とは?意味や使い方を類語を含めてご紹介

「責める」は、よく見聞きする言葉ですが、微妙にニュアンスの異なるさまざまな意味をもちます。ネガティブな印象も強いですから、きちんと理解することが大切です。合わせて、類語についても把握しておきましょう。今回は「責める」の意味や使い方を類語も含めてご紹介します。

目次

  1. 「責める」とは?
  2. 「責める」の使い方
  3. 「責める」の類語

「責める」とは?

「責める」(せ・める)は、会話にも文章にも登場する、馴染み深い言葉のひとつでしょう。しかし、意外にも複数の意味があり、ニュアンスの幅が広いことが特徴です。

【責める】

  1. 失敗や怠慢など、相手の落ち度をとりあげて、非難し、なじる
  2. 厳しく催促する、しつこく求める、せがむ。
  3. 苦しめ、悩ませる。
  4. 目的遂行のために働きかける。
  5. 馬を乗りならす、調教をする
  6. 一心に努力する、真剣に追い求める

上記1~4が、現代日本語で用いられる主な意味です。5の意味は、一般的にはほとんど使われません。また、6の意味は古典などでみられるものです。

「責める」の使い方

上述の通り「責める」は、多義的な言葉ですが、ネガティブな意味合いで用いることが多いでしょう。1~3の意味では、他者の落ち度を非難する、思い通りに動かない他者をせっつく、自分自身の過ちをとがめる、などと解釈できますね。

一方で、2や4の意味を「相手を承知させるようにしつこく促す」ととらえると、否定的なニュアンスが薄れます。「かけあう」「交渉する」に近いイメージでしょう。ただし、この場合の「責める」は、「攻める」と表すことも少なくありません。

催促する意味なら「責め立てる」、相手を承知させる意味なら「責め落とす」、苦しめる意味なら「責めさいなむ」などのフレーズを用いるのもよいでしょう。単なる批判との区別がつき、伝わりやすくなりますね。

「責める」の文例

  • 課長は、部下の小さな失敗は厳しく責めることをせず、励ましてやる気を引き出してくれる。
  • チームが負けたからといって、君を責めるつもりはないよ。
  • 隣の家に、借金の返済を責めたてる人が連日訪れている。
  • 昨夜は、罪の意識に責めさいなまれてほとんど眠れなかった。
  • 夫を責め落として、マイカー資金を全額出させた。

「責める」の類語

「とがめる」の意味と使い方

「とがめる」は、「咎める」とも表記します。漢字はやや難しいため、ひらがなで書くことも多いでしょう。他動詞、自動詞で意味は異なりますが、どちらも1の意味が「責める」に近い印象です。

【他動詞】

  1. 悪いこと、望ましくないこと、失敗、欠点などを責めたり非難する
  2. 怪しみ問いただす。
文例:教師は、一人の女の子をいじめていた児童たちを呼び集め、その陰湿な行為をとがめた。

【自動詞】
  1. 悪いことをしたと感じ、心苦しくなる。
  2. 傷などをいじり、悪化させる。
文例:姉は大事な試験前なのに、毎日宿題を教えてくれるけど、さすがに気がとがめるな。

「なじる」の意味と使い方

「なじる」「詰る」とも表記しますが、ひらがな表記が一般的です。他者の失敗や欠点などを問い詰めて非難すること、相手の悪い点を追求し責め立てることを意味します。

「責める」に比べると、より具体的に、強い態度で非難しているイメージでしょう。ただし、相手を全否定するような言葉でののしるのではなく、あくまでも「問題となっている部分」について厳しく追及するニュアンスです。

文例:彼女は、約束を守らなかった僕を厳しくなじったが、何も言い返せなかった。


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