「惨め」とは?意味や使い方を例文を含めてご紹介

「惨め」は、「みじめ」と読みます。とてもネガティブな意味の言葉ですが、自分自身が「惨め」な思いをしたり、誰かの「惨め」な姿を見たりしたことがあるかもしれません。この記事では「惨め」について、意味や使い方を例文を含めて、類語とともにご紹介します。

目次

  1. 「惨め」とは
  2. 「惨め」の使い方
  3. 「惨め」の類語
  4. 「惨」を使った言葉

「惨め」とは

「惨め(みじめ)」とは、「(何かと比較して)見ていられないほどに哀れなこと。痛々しいさま」という意味です。

他人の様子や境遇が「惨め」だと感じる場合は、あまりにもかわいそうだ、といったニュアンスがあるでしょう。一方で、自分で自分の様子や境遇を「惨め」だと感じることもあります。この場合は、「劣等感」や「屈辱」といった感情も内包している印象です。

「惨め」の使い方

自分自身を「惨め」だと思う気持ちは、どんなシーンで抱くものでしょうか。たとえば、なにかに失敗した時自分の力が及ばないという無力感を感じた時。あるいは、孤独感をおぼえ、「誰も助けてくれない」という気持ちになった時などに、「惨め」だと感じることがありそうです。

例文

  • 長引く不況でリストラされ、この歳でハローワークに通う自分が惨めで仕方がない。
  • プロジェクトのリーダーだったのに周りから孤立し、それに気づいた時の惨めな自分が情けなかった。
  • SNSに上がる華やかな写真を見かけると、ただ働くだけの日々を過ごす自分が惨めになってきた。
  • 中学から野球を始めたが、少年野球をしていた同級生達には、どんなに頑張っても追いつけないと惨めな思いをしていた。
  • あちこち包帯を巻かれて、ギプスのついた惨めな姿なんて見せたくなかったな。
  • スラムは惨めな生活を強いられていて、綺麗な水も手に入らないそうだ。

「惨め」の類語

「痛々しい」

「痛々しい(いたいたしい)」は、「はたから見ていて、心が痛む気持ち。かわいそうで見ていられない様子」を表す言葉です。「惨め」と同様の意味を持っていますが、主に自分以外の人や物に対して使う言葉です。

【例文】

  • 遺影を抱えた子どもの痛々しい姿に涙が止まらなかった。
  • 優勝を期待されたマラソン選手が、入賞すらできずにゴールした直後、その場に崩れ落ちた姿が痛々しかった。

「哀れ/憐れ」

「哀れ/憐れ(あわれ)」は、「かわいそう。気の毒」という感情を表す言葉で、人にも物にも使えます。「あわれ」は、「もののあわれ」のように、古典などでは「しみじみとした感動」を表すこともありますが、こちらの意味は「惨め」の類語ではありません。

【例文】

  • 振られた女性にストーカー行為を繰り返し、逮捕されるなんて哀れ(憐れ)な男だ。
  • 幾度も大海原を渡っていた豪華客船が、座礁して横たわる哀れ(憐れ)な姿がニュースで報じられた。

「悲惨」

「悲惨(ひさん)」は、「見たり聞いたりすることが堪えられないほど心が痛むこと」を意味します。「惨め」よりも、程度が甚だしい場合に用いることが多いでしょう。ニュースで、「悲惨な光景」などと耳にしたことがあるかもしれません。

【例文】

  • テレビには、大地震で崩壊した町の悲惨な様子が映し出されていた。
  • 粉々になったガラスや、大きく曲がった金属片が、交通事故の悲惨さを物語っている。

「凄惨」

凄惨(せいさん)」は、「目をそむけたくなるほど、ひどくむごたらしい様子」という意味です。「ぞっとするような」感じを表す言葉で、「悲惨」と同じような使い方ができます。

【例文】

  • 美術館で凄惨な戦いの様子を描いた戦場画を見て、平和の大切さをしみじみと感じた。
  • 裁判では、凄惨な事件現場の写真が提出された。

「惨」を使った言葉

「惨め」「悲惨」「凄惨」以外にも「惨」を使った言葉がありますので、いくつか紹介します。

  • 惨禍(さんか):人災や天災などで発生したむごい状況のこと「戦争の惨禍。火災の惨禍」など
  • 無惨/無残(むざん):残酷なこと。あわれなこと「無残な光景。無残な最期」など
  • 惨敗(ざんぱい):ひどい負け方。みじめな負け方「選挙に惨敗する。初戦で惨敗する」など
  • 惨忍/残忍(ざんにん):むごいこと、無慈悲なことを平気ですること「残忍な性格。残忍な犯行」など

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