「迎える」と「向かえる」の違いとは?意味や使い方を含めてご紹介

PCなどの漢字変換の候補に出てくると、どの漢字が正しいか迷うということがあるでしょう。「春をむかえる」という場合「迎える」と「向かえる」のどちらが適切か、その違いがわかりますか?今回は「迎える」と「向かえる」の違いを、意味や使い方を含めて解説します。

目次

  1. 「迎える」と「向かえる」とは
  2. 「迎える」と「向かえる」の違い
  3. 「迎える」の使い方
  4. 「向かえる」の使い方

「迎える」と「向かえる」とは

「むかえる」をパソコンなどで変換すると、たいていの場合、「迎える」と「向かえる(向える)」が候補に挙がってきます。これらの違いを知るために、まずは、「迎える」と「向かえる」それぞれの意味について見ていきましょう。

「迎える」の意味

迎える」は、大雑把に言えば、向こうからやってくる人や物を出向いて受け入れることを指します。少し細かく見てみると、次のような意味があります。

  1. (人や物事を)待ち受ける
  2. 呼び寄せる
  3. 仲間に入れる
  4. (確実に来る事柄が)目前に迫る訪れる
  5. 相手の調子に合わせる

「向かえる」の意味

「向かえる(向える)」は、動詞「向かう」を可能動詞のかたちにしたものです。「言う」→「言える」、「読む」→「読める」、「作る」→「作れる」などと同じかたちですね。したがって、「向かえる」の意味は、「向かうことができる」となります。

「迎える」と「向かえる」の違い

向こうから来る人や物を出向いて受け入れるのが「迎える」、向かうことができることが「向かえる」ということが分かりましたね。ここで、「春をむかえる」と「明日にむかえる」のふたつの例文を考えてみましょう。

「春」は「待ち受ける」「訪れる」ものですから、「春を迎える」となります。一方、「明日」も「待ち受ける」「訪れる」ものとも言えます。

しかし、ここでは助詞の「に」が付いていますから、「向かうことができる」と続くのが自然です。よって「明日に向かえる」と書くのが正解です。

「迎える」の使い方

  • 観客は大きな歓声と拍手で選手たちを迎えた。(待ち受ける)
  • この渓谷で敵を迎える作戦だ。(待ち受ける)
  • T先生を客員教授として迎えることになった。(呼び寄せる)
  • 今年の新入社員2名をプロジェクトに迎え入れた。(仲間に入れる)
  • 大掃除も終えて気持ちよく新年を迎えることができる。(目前に迫る)
  • 交渉の席では取引先の意を迎えた。(調子を合わせる)

「向かえる」の使い方

  • 天候も回復したので今日中にはアメリカに向かえるだろう。
  • 彼女には夢に向かえるだけの勇気があったが、私はその一歩を踏み出せなかった。

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