「マジ卍」とは
写真からは、修学旅行で京都を訪れたらしき彼女達の楽しそうな会話が聞こえてきそうです。「マジ卍」は、彼女たちの会話の中でも使われているかもしれませんよ。
しかし、「マジ卍」の読み方が分からないという方もいらっしゃるでしょう。「卍」は日本語では「まんじ」と読みますね。よって、「マジ卍」は「まじまんじ」と読むことができます。
「マジ卍」の意味
「マジ卍」は、とくに、女子高生たちの間で使われている言葉で、日常会話やSNSで感情表現として用いられています。しかし、感情といっても喜怒哀楽と様々ありますね。どの感情を指しているのでしょうか?
実はこの「マジ卍」は、明確な意味のない感覚的な言葉です。例えば「Happy」=「幸せ」、「sad」=「悲しい」のような直訳が取りづらい言葉であると言われています。
「マジ卍」は、肯定的にも否定的な意味合いとしても用いられ、状況に応じてニュアンスが変化します。
「マジ卍」の使い方
上で明確な意味のない言葉と説明した「マジ卍」は、実際にはどのように用いられているのでしょうか?冒頭の写真の女生徒たちの会話を想定してみましょう。
「マジやばい」
(A)
この抹茶アイス、マジ卍!
上の例文をほかの若者言葉で言い換えると、「この抹茶アイス、マジやばい!」となります。「マジやばい!」と同じ使い方が、「マジ卍」のメジャーな使い方のようです。
「やばい」は、以前はネガティブな意味のみで用いられていましたが、近年は、すごくいい・感動したのようにポジティブな意味でも使われていますね。「マジ卍」も同様に、良い意味でも悪い意味でも用いられます。
例文の「やばい」は「美味しい」と捉えるのが正解でしょう。しかし、状況によっては、すごく不味い・値段が高すぎるといった意味にもなるのです。
テンションが上がっている
(B)
京都って、マジ卍!
ただテンションが上がった時にも使えるのが「マジ卍」です。「いぇーい!」とはしゃいでいるような状態ですね。この例文を意訳するならば、「京都って最高!」といったところでしょう。
感情を強調する
(C)
なんかさっき担任に叱られたんだけど。マジ卍だし〜
「マジ卍」は感情を強調する時に使われます。上の例文のように、腹が立ったというネガティブな感情を強めることもあれば、「ライブのチケット当選した。マジ卍だわ〜」のように、嬉しいというポジティブな気持ちを強めることもあります。
「マジ卍」の用途
このように、楽しくても「マジ卍」、怒っていても「マジ卍」、悲しくても「マジ卍」のように、「マジ卍」は幅広く用いられる言葉です。
「マジ」と「卍」
「マジ」とは
「マジ」は比較的よく使われる言葉ではないでしょうか?「マジ、うけるんだけど。」「マジで言ってるの?」のように使われます。
「マジ」は「真面目」の略語です。真面目というと誠実であるという意味もありますが、ここでは「本気である」という意味です。『「本気(ほんき)」と書いて「マジ」』などというフレーズもありますよね。
「卍」とは
「卍」は世界的にも多くの文化や宗教において用いられているシンボルで、左まんじ(卍)と逆向きの右まんじとがあります。日本で用いられている家紋や寺院を表す地図記号は、多くの場合は左まんじです。
また、「卍」は、仏教において仏の体に現れた吉祥の印、つまり、「めでたい」ことを表す印とされています。ただし、「マジ卍」の卍にめでたいという意味はありません。発音が「マジ」に似ている言葉として、「マジ」を強めるような働きをしています。