「卍」の 意味
「卍」は漢字であり、仏教を象徴する記号でもあります。「卍紋(万字紋)」と呼ばれ紋様にも使われてきましたし、他にも寺院を表す地図記号としても使われています。また、近年日本ではSNSなどで句点の代わりに使用されたり笑や泣という感情を表す言葉の代わりに「卍」が使用されることがあります。
しかし国際的にはナチスと呼ばれる国家社会主義ドイツ労働者党が「卐(右まんじ)」をシンボルとして使い始めたため、現在「卍」や「卐」はナチスを連想させるということで公に使う事はあまりありません。法律的に使用を禁止している国もあります。
ナチスのシンボルとしての「卐」はハーケンクロイツと呼ばれていたのですが「卍」や「卐」を特に区別していたわけではなく、どちらもハーケンクロイツとして認識されることがあります。ですので国際的な場面、特にヨーロッパなどでは「卍」は使用しないほうがよいでしょう。
「まじ卍」の意味
「まじ卍」には複数の意味があります。
- 不良と呼ばれる方たちが「強い」「気合が入っている」という意味合いで使う時。
- 調子に乗っている、図に乗っている、テンションが上がっているという意味。
- 物事を強調する意味合い。
- 写真を撮る時に「まじ卍ポーズ」をとるための合図、掛け声。「はい、チーズ」などの別のポーズ版。
このような意味を持つとされていますが、意味としては具体的に決まっているわけではなく、若者言葉として広まった「ヤバい」のように幅広く万能的な意味を持ちます。「マジ卍」とカタカナで表記されることも多いようです。この「まじ卍」には元々の「卍」としての意味は含まれません。
「卍」の使い方
若者言葉として広まった「卍」の使い方は特に意味もなく記号がかっこいいという理由や、句点の代わりに使用される場合と、感情を表す言葉の代わりに使われる場合があります。
- 「今日は月曜日だ卍」これは特に意味はなく「。」という句点の代わりに「卍」が使用されています。
- 「今日すごく悲しいことがあった卍」ここでは「泣」もしくは「汗」というようなネガティブな感情を表す言葉の代わりに「卍」が使われています。
他にも嬉しいことがあったりポジティブな意味を表す時にも使用されます。このように若者言葉としてSNSなどで使われる「卍」にはかなり万能で様々な使い方があるとされています。
「まじ卍」の使い方
「まじ卍」は真面目な場面で使われることはなく、軽いノリで使われるのがほとんどです。
- 「今の俺まじ卍だから」これは不良やヤンキーと呼ばれる方が自分の「強い」いい意味での「調子に乗っている」という時の使い方の一つです。また、不良ではなくてもテンションが上がっていたりする時に自分に対して「まじ卍」を使うこともあります。
- 「Aさんいいね。まじ卍」これは使う相手が「調子がいい」「テンションが上がっている」という状態の時の使い方の一つです。これも基本的に良い意味で使われます。
- 「これすごく美味しい。まじ卍」これは強調する際の使い方です。「このジュースまじ卍」というような使い方も多いです。嬉しい時でも悲しい時でも「まじ卍」は使用され、大体はその場の状況や雰囲気で意味を読み取るような形になります。
- 写真をとる際に「卍ポーズ」をするための掛け声として「まじ、卍」と使う。「はい、チーズ」の「はい」という準備的な部分が「まじ」になり「チーズ」の写真を撮るところが「卍」となります。
特に深い意味で使われる言葉ではなく、「ヤバい」や「すごい」の代わりの使われることが多いとされ、なんとなくこんな意味として捉えてください、といったニュアンスでの使い方が多いといわれています。
「卍ポーズ」とは?
上記の写真のポーズが「卍ポーズ」になります。腕を十字に交差させ、手首を右か左に揃えて90°曲げると腕が「卍」を表し「卍ポーズ」となります。この際、多人数で揃えて撮りたいなどの理由で指定されていなければ「卍」か「卐」かは気にする必要はなく、気楽にやりやすい方でポーズをとりましょう。
全身版「卍ポーズ」
全身を使って「卍」を表現する「卍ポーズ」もあるようです。この場合はジャンプしている途中に肘と膝を写真のように90°曲げて写真を撮ってもらう方法や、腕だけで表す方法、地面に寝っ転がり「卍ポーズ」をとる方法が多くとられているようです。
「まじ卍」のまとめ
「卍」や「まじ卍」の意味や使い方と「卍ポーズ」をご紹介してきましたが、参考になりましたでしょうか。「卍」や「まじ卍」という言葉は凡庸性の高い若者言葉として広まっています。しかし「卍」はアジアでは比較的使われていますが、ヨーロッパなどでの「卍」は顰蹙(ひんしゅく)を買うどころでは済まない時があるということは覚えておきましょう。