「偽悪的」とは?意味や使い方をご紹介

本当はいい奴なのに、周りには悪ぶってみせるような人物を、「偽悪的」だと称することがあります。ドラマや漫画などでは、こういった人物がより物語を奥行きのあるものにしてくれるでしょう。この記事では「偽悪的」の意味や使い方を紹介します。

目次

  1. 「偽悪的」の意味
  2. 「偽悪的」の使い方
  3. 「偽悪的」の関連語
  4. 「偽悪的」を英語で

「偽悪的」の意味

「偽悪的(ぎあくてき)」とは、「(本当は悪人ではないのに)うわべだけ悪人であるかのように振舞うこと」という意味です。「偽善的(ぎぜんてき)」とは対の意味をなす言葉といえます。

「偽悪的」には「本当は悪人ではないのに」という前提があります。よって、本当の悪人が悪人のように振舞っている姿は「偽悪的」とは呼びません。

「偽悪的」の使い方

「偽悪的」は、「偽悪」に接尾辞の「的」がついて成り立っています。一般的には「偽悪的な性格」や「偽悪的な人」というように用いることが多いでしょう。

例文

  • 私は偽善的な行動を取る人物よりも、偽悪的な行動を取る人物の方を信頼する。
  • 彼女は自らを大きく見せるために偽悪的な態度を取っているに違いない。
  • 彼は偽悪的な性格をしているため、教師や周りの生徒から疎まれている。

「偽悪的」の関連語

ここでは「偽悪的」と似た言葉である「露悪的」と、反対の意味を持つ「偽善的」の2つを紹介します。

「露悪的」

「露悪的(ろあくてき)」とは「自分の悪い所をわざとさらけ出すさま」のことで、「露悪趣味」とも表現されることがあります。「わざと悪い性格や振る舞いをすること」という点において「偽悪的」と似た部分があります。

ただ「偽悪的」の前提である「本当は悪人ではない」という部分が「露悪的」にはありません。つまり「露悪的」とは本当に性格の悪い人が自らの悪さを誇張するケースも含まれるわけです。

「露悪的」の語源は夏目漱石の「三四郎」という小説にあります。この作品を執筆する中で夏目漱石は「露悪家」という言葉を造りました。作中での意味は、「悪い事を行っても開き直っている様子」を表しており、現代での使われ方とはやや異なります。

「偽善的」

「偽善的」には、「本心からではなく見せかけにする善事のこと」という意味があります。平たく言えば、「内心ではどう思っているか分からないが、相手に良く見られようと善人の振りをすること」です。

自らの(善いと思われる)行動を懐疑する時などは、自身について言及することもできます。

一方で、他者を「偽善的」と称する場合は、かなりネガティブなニュアンスを持ちます。「偽善的」な行動が意図したものであるか否かにかかわらず、現代日本においては、その行いを非難する意味合いで用いられます。

「偽悪的」を英語で

「偽悪的」を英語にする場合は、「~するふりをする」という意味の「pretend to~」を用いるとよいでしょう。「pretend to be bad」とすることで、「悪いふりをする」つまり「偽悪的」と表現することができます。

【例文】

  • He pretends to be bad, but people around him think he's a good person.
  • 訳:彼は偽悪的な行動をしているが、周りには良い人だと思われている。


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