「画一的」とは?意味や使い方をご紹介

「画一的」という言葉にどのようなイメージをもっていますか?個性や多様性が重視される傾向がある昨今、ネガティブな響きを感じるかもしれません。一方、画一的なものにポジティブな側面がある場合もあります。今回は「画一的」の意味と使い方を、類語を交えてご紹介します。

目次

  1. 「画一的」とは?
  2. 「画一的」の使い方
  3. 「画一的」の類語

「画一的」とは?

「画一的」は、「かくいつてき」と読みます。意味は、「すべてが一様にそろっていて、特色、特性、個性のないさま」「定まった1つの枠や形態にはめこまれている、もしくははめこむさま」です。

現代社会における「画一的」のイメージ

現代社会では、個性的であることがよしとされがちです。また、社会一般としても、ひとつの思想やルールで抑圧されるよりは、個人が個性に応じて存在できる多様な社会のほうが成熟していると見なされます。

そのような背景からは、「画一的」はネガティブな響きをもった言葉となります。つまり、面白みもなく、型通りで、発展性も制限される没個性のイメージといえましょう。

しかし、「画一的」には良い面もあります。例えばどの店でも概ね同じ「画一的」なサービスが受けられるフランチャイズビジネスでは、どの店に入ってもいつも同じレベルの満足が得られるのです。

「画一的」の使い方

「画一的」という言葉は、「すべてが一様にそろっている」ことが基本的な意義なのですが、実際には(すべてではなく)おおまかな同一性を指すことがほとんどです。例えば「画一的な街並み」は、まったく同一形態の街並みが複数あるわけではありません。

「画一的」をネガティブなイメージとして使う場合の筆頭は、個性や特色をもたない、つまり「没個性的」であることです。また、一つの枠にはまっているという場合は、融通性のなさや発展性のなさ、堅苦しさなども投影されます。

一方、「画一的」のポジティブなイメージは、規律性、統一性、団結性などの利点から生まれてきます。そこには、安心感、安定感などもポジティブな要素として加わります。

「画一的」の文例

  • 日本の学校教育では、全生徒の学習能力を均一に保とうとする画一的な志向性が目立っている。
  • A社は、社員の顧客への挨拶にマニュアルがあり、味気ない画一的な応接を課している。
  • B社の自動車のニューモデルはカラーは豊富だが、外観は従来通りの画一的なデザインだ。
  • ファミレスなどのフランチャイズ店は、味もメニューも画一的な点が、どこで食べても当たり外れがないという安心感にもなる。

「画一的」の類語

「統一的」

「統一的(とういつてき)」とは、全体をひとつに統一する立場をとったり、そのように支配するさま、また、そのような状態でまとまっているさまを意味する言葉です。

意味として「画一的」とほぼ同じですが、「画一的」には、みな同じで個性や特色がない、というネガティブなニュアンスが多く含まれるのに対し、「統一的」には、1つにまとまっている、統制がとれている、というポジティブなニュアンスが多く含まれます。

文例:母校の運動会を観覧したが、全校生徒のマスゲームが見事に統一的で、その美しさに感動した。

「一様」

一様(いちよう)には、次の2つの意味があります。

  1. すべてが同じ様子であること。みなが似通っていること。また、それらのさま
  2. 普通であること、世間にありふれているさま。

「画一的」の類語としては、1の意味の「一様」が該当します。ネガティブなニュアンスもある「画一的」、ポジティブなニュアンスもある「統一的」くらべて、フラットにみな似通っているということを表現する言葉といえましょう。

文例:民主主義国であれ、共産主義国であれ、軍隊というものは、実に一様な動きで行進をするものだ。

関連するまとめ


人気の記事

人気のあるまとめランキング

新着一覧

最近公開されたまとめ