「お恥ずかしい」とは
「お恥ずかしい(おはずかしい)」とは、自分や自分の身内が行ったことなどが原因で恥ずかしく思うことを表している形容詞です。
「お」という敬語の接頭辞をつけることで、「恥ずかしい」と思っているという気持ちを相手に丁寧に伝えています。主に手紙や会話で使用することが多く、会話では女性同士の気軽な会話にとどまらず、ビジネスシーンなどの会話で男女問わず使用できます。
「恥ずかしい」とは
そもそも「恥ずかしい(はずかしい)」とは、どういう状況なのでしょう。日常的によく使う言葉ですが、「恥ずかしい」は、古語の「恥づかし(はづかし)」から来ており、古語には以下のような意味があります。
- きまりが悪くなり気が引けてしまうこと
- 気兼ねしてしまうこと
- こちらが恥ずかしくなってしまうほどに相手が立派であること
現代語の「恥ずかしい」も上記3つの意味を持っていますが、現代語と古語では重きを置いている意味に若干の差があります。
古語の「恥づかし」という言葉は、主に3の意味で使われ、「相手が立派であること」を表すことがほとんどです。一方、現代語の「恥ずかしい」は、1と2の意味で、「こちらの気が引けること、こちらが気兼ねしてしまうこと」を表していることが多いです。
「お恥ずかしい」の使い方
「お恥ずかしい」を使いたくなるような恥ずかしい状況とはどんな時でしょうか。「失敗した時」「不慣れな時」「劣等感を感じる時」などには、顔を覆い逃げ出したくなるような恥ずかしさを感じてしまうことがあるでしょう。そういう時に「お恥ずかしい」が使われます。
【例文】
- お恥ずかしい話なのですが、水たまりで転んでしまいました。
- まだまだあの子は未熟なのに、一緒に参加させるなんてお恥ずかしい。
- お恥ずかしいことに、この漢字が読めません。
- スッピンのまま買い物に行くなんて、お恥ずかしいことです。
- 内緒でスクールに通っていたのを皆さんに知られてしまい、お恥ずかしい限りです。
もちろん、上記の例文を「恥ずかしい」に変えても意味は通じます。しかし、「お」を付けることによって表現に柔らかさ・丁寧さが出ます。
「お恥ずかしい」の関連語
コンプレックス
「コンプレックス(complex)」とは本来、心理学や数学、精神医学などにおいて「複合」を意味する言葉です。
しかし現代の日本語においては、「劣等感」を意味する英語「inferiority complex(インフェリオリティーコンプレックス)」を省略した言葉として使われることが多い傾向にあります。
【例文】
- 私は鼻の形にコンプレックスを持っている。
- 自分の声に対するコンプレックスさえ無くすことができれば人前で歌えるのに。
- コンプレックスを隠して生きている。
赤面する
「赤面する(せきめんする)」とは、感情が高まり顔面が赤くなってしまうことです。特に、「恥ずかしく感じて顔面が赤くなってしまうこと」を表す場合がほとんどです。
【例文】
- 憧れの男性に出会って思わず赤面してしまった。
- 勇気を出して発表したのに、答えが間違っており赤面した。
- 大事な会議でうっかり資料を間違えてしまい、赤面の至りです。
恥ずい
「恥ずい(はずい)」とは、「恥ずかしい」という意味の若者言葉です。現代の若者言葉には元々あった日本語を省略するパターンのものが数多くあり、「恥ずい」もその一種です。
【例文】
- 同じクラスの男子にSNSのアカウントがバレて恥ずい。
- うっかり遅刻して先生に怒られちゃって、恥ずいわぁ。
- スボンにコーヒーのシミが付いて、めっちゃ恥ずいことになってる。