「ポジハメくん」とは?意味や使い方をご紹介

「ポジハメくん」とは、ネット上の一部で横浜DeNAベイスターズファンのことを指すスラングであり、顔文字→(*^◯^*)のことでもあります。「Yahoo!知恵袋」のとある書き込みから生まれたユニークな言葉、「ポジハメくん」についてご紹介します。

目次

  1. 「ポジハメくん」誕生前夜
  2. 「ポジハメくん」誕生
  3. 「ポジハメくん」の広まり
  4. 「ポジハメくん」の派生語・関連語
  5. 「ポジハメおじさん」

「ポジハメくん」誕生前夜

「ポジハメくん」誕生のきっかけは、2013年に「Yahoo!知恵袋」に掲載されたこんな質問でした。
 

「WBC台湾代表のワンイーゼンは今日でますかね?横浜ファンの僕にとってはワンイーゼンが唯一の横浜からのWBC代表なので横浜にもこんな選手がいるんだ!と全国に発信して欲しいんです(*^◯^*)」 


この年のWBCにおいて、横浜DeNAベイスターズの選手は一人も日本代表に選出されませんでした。ベイスターズ選手として唯一WBCに出場したのが、台湾代表のワン・イーゼン(王溢正)投手でしたが、第2ラウンドのキューバ戦で登板したワン投手は、6失点と大炎上した末、1アウトも取れないまま交代してしまいます。結果、台湾チームは0-14のコールド負けを喫し敗退が決定しました。

純粋に勝利を願うポジティブな質問と、期待を裏切る結果とのあまりの落差、さらに、回答欄に書き込まれた「出来れば無関係を装いたい炎上ぶりですね」という身も蓋もないツッコミもウケて、ネット住人の注目を惹くことになったのです。

「ポジハメくん」誕生

当時のベイスターズはBクラスの常連チームであり、他チームのファンから軽く見られる存在でした。また、巨大匿名掲示板『2ちゃんねる』の「なんでも実況板J」や『おーぷん2ちゃんねる』の「なんでも実況板J」におけるベイスターズファンは、勝とうが負けようが常にポジティブな書き込みが目立っていました。(チームのいわゆる「暗黒時代」があまりに長く、現実から目をそらしたかったという説もあります)

そうした状況のもと、上記の「ポジティブ」さ加減と、『2ちゃんねる』でのベイスターズの蔑称「ヨコハメ」が融合変化して生まれたのが「ポジハメ」というネットスラングでした。同時に、惨憺(さんたん)たるチーム成績にもめげず応援し続けるベイスターズファンを表すのに使われるようになったのが、冒頭の質問内容に書かれていた(*^◯^*)の顔文字であり、この(*^◯^*)をキャラクター化して「ポジハメくん」と呼ぶようになったのでした。

「ポジハメくん」の広まり

当初「ポジハメくん」は主に『2ちゃんねる』内のプロ野球、特にベイスターズの話題において使用されていましたが、やがてまとめサイトなどを通じて広く知られることとなり、いまではSNS等でも使用されています。きっかけとなった「Yahoo!知恵袋」の質問にある「横浜にもこんな選手がいるんだ!」という文体から、「~いるんだ!」「~なんだ!」などと語尾につけてポジティブ発言をするのがお約束になっています。

「ポジハメくん」の派生語・関連語

基本的にポジティブな発言(書き込み)が多いベイスターズファンですが、あまりにもチーム状態が悪い時や、連敗続きの場合は、ネガハメくん(ヽ*´◯`*)と呼ばれるネガティブなキャラが書き込まれます。

「ポジハメくん」と「他球団のファンを表す顔文字(AA)」とのやり取りも、ネタとして頻繁に書き込まれています。後者の例としては同時期に誕生した広島東洋カープ(あるいはそのファン)を表したネガケロ君(●▲●)などがありますが、「ケロ」はケロイドに由来するため、匿名とはいえマナーは守りたいものです。

「ポジハメおじさん」

「ポジハメおじさん」とは、国際ジャーナリスト浅井信雄(あさい・のぶお)氏のことを指します。熱狂的なベイスターズファンとして知られた浅井氏は、出演していたTBS系列の報道番組『サンデーモーニング』内で、どんなにチーム状況が悪くてもベイスターズを応援するコメントを発していました。これがポジティブなベイスターズファン=「ポジハメくん」のイメージと重なって、「ポジハメおじさん」と呼ばれるようになったのです。

なお、浅井氏は2015年に前立腺がんで亡くなられています。2017年にベイスターズがクライマックスシリーズを勝ち進み、日本シリーズに出場した際には、ネット上に「ポジハメおじさんに見せてあげたい」「ポジハメおじさん、天国で喜んでそう」といった書き込みが多数見られました。
 

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