「自ずと」とは?意味や使い方をご紹介

「自ずと」は、漢字はお馴染みでも意外と読みにくいかもしれません。「おのずと」だと分かれば、よく見聞きする言葉だと気づくことでしょう。「自」は「自分」を表す漢字。そこに「自ずと」の基本的な意味があります。今回は「自ずと」の意味と使い方を類語を交え紹介します。

目次

  1. 「自ずと」とは?
  2. 「自ずと」の使い方
  3. 「自ずと」の類語
  4. 「自ずと」の反対に近い言葉

「自ずと」とは?

「自ずと」は、「おのずと」と読みます。端的には、ひとりでに、おのずから、自然にという意味を表す副詞です。

もう少し詳しく言えば、「自ずと」は、外部からの働きかけや力によらず、物事や事象そのものが持つ特性や性質、なりゆきによって、自然にそのようになっていくさまを意味します。

「自ずと」の語源

「自」は、鼻の形を模した「はな」を表す象形文字をから生まれた漢字だと言われています。自分のことを指さす際に、日本人は自分の鼻を人差し指で指さすことが多いことから、「自」の字は、「自ら、自分ひとりで、自ずと」などの意味が派生してきました。

「自ずと」の使い方

「自」という漢字の基本的な意味が「自分」だからといって、「自ずと」は、人間のみを対象とする言葉ではありません。上記の発芽の写真のように、種子が自ずと芽吹くなどのようにも使える言葉です。

人を含む動物、植物や様々な物事が、その性質やなりゆきによって、自然になんらかの状態になってゆく場合、それらはすべて「自ずと」という表現を用いることができます。

ここで注意するべき使い方のポイントは、「自ずと」を、「独力で」などのように「自分自身の力で」と混同しないことです。意識することなく自然にというところに意味があるのです。

「自ずと」の文例

  • 会社の経営危機に際しての社長の捨て身の努力をまえに、社員には自ずと、社長を支えようという気持ちが湧いてきた。
  • 恵美さんの明るく優しい性質は、自ずと人をまわりに集めることになる。
  • 庭の雑草を見ていると、乾燥に強い植物が自ずとはびこってくることがわかる。
  • 消費者の視点に立たない商品は自ずと売れなくなるものだ。

「自ずと」の類語

「自ずから」

「自ずから」(おのずから)は、「自ずと」とまったく同じ意味で用いられる副詞です。すなわち、そのものに備わる資質や特性によって自然にある状態になること、あるいは、たまたまそのような状態になることを意味します。

【文例】

  • 今回のプロジェクトの成功が、時世の流れに一致していたことによるのは、自ずから明らかだ。
  • この町になぜか沖縄出身者が多かったことで、自ずから商店街に沖縄コーナーの一角が生まれた。

なお、きわめて表記が似ていますが、「自ら」「みずから」と読み、「自分」「自分の力で」など、「自ずから(おのずから)」とは異なる意味を持っていますので、混同しないようにしましょう。

「自然に」

「自然に」(しぜんに)は、なんの意図もなく必然的にそのようになるさまを意味する副詞です。まわりからの働きかけや、そのものの努力によるものでないところが、「自ずと」の類語たりえます。

【文例】

  • 雄介君と真由美さんは、相性があうのか、いつしか自然に惹かれあうようになった。
  • 公園の一角に、自然にタンポポが群生するようになった。

「自ずと」の反対に近い言葉

「故意に」

「故意に」(こい・に)は、わざと、意図を持ち意志的にという意味をもつ副詞です。

【文例】
伝票集計額が実際より少ないのは、ミスではなく、集計者が故意に操作した不正行為によるものらしい。

「意図的に」

「意図的に」(いとてき・に)は、わざと、はっきりとした目的により意識的にという意味です。

【文例】
良太君の麻里さんへの片思いを実らせようと決めた親友二人は、意図的に何度も二人が顔を合わせる場をつくり、ついに素敵なカップルが誕生したのだった。


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