テイスティングとは
テイスティングは、英語の「tasting」をカタカナ読みしたものです。「tasting」は、ワインをはじめドリンク・フードの味見用の少量の飲食物、および試飲会・試食会や品評会を意味します。フランス語の「dégustation(degustation)」に当たります。
日本語でのテイスティングの意味は、ワインやウイスキーなどの味を鑑定すること、利き酒、広義では、飲食物の味利き、味見です。
日本においては、ワインやチョコレートなど飲食物を鑑定するときや、商品の販売促進のために試飲や試食をする行為に、テイスティングという言葉を使うことが一般的でしょう。
テイスティングの例文
- テイスティングをするときに、香水のような強い香りを身につけるのは問題外だ。
- ソムリエの滑らかなテイスティングコメントのように、ワインを表現してみたい。
- 忘年会で、何を飲食したかを当てるテイスティングゲームで、場が盛り上がった。
- スタバでは、新商品が出る当日やその前後日に、テイスティングが行われるらしい。
テイスティングの類語
【味利き・味聞き】
- 意味:酒などの味の具合や良し悪しを判別すること・試すこと。また、その人。
- 例文:父は趣味でも資格をとっただけあり、日本酒の味利きは的確だ。
【味見】
- 意味:味の加減をみること。試しに少量を口にして、味の具合を調べること。
- 例文:最後の味見を忘れて料理を出したので、料理に塩気が足りないと家族に言われた。
【試飲】
- 意味:味を知るために、試しに飲むこと。
- 例文:彼はワインショップが主催する試飲会に、よく足を運ぶ。
【試食】
- 意味:味をみるために、試しに食べること。食べることで、食物・食品の味や調理のでき具合を調べること。
- 例文:友人は、百貨店の試食コーナー巡りを趣味としている。
テイスティングの具体例
鑑定するという意味でテイスティングという言葉を使う場合、その対象として、以下のような飲食物があげられます。
- 酒…ワイン、ウイスキー、ビール、日本酒など
- 酢…米酢、黒酢、バルサミコ酢、ワインビネガーなど
- ドリンク…コーヒー、紅茶、日本茶など
- フード…チョコレ―ト、ジャムなど
テイスティング対象によっては専門の道具があります。例えば、ワインならテイスティンググラス、紅茶ならテイスティングカップです。
また、コーヒーのテイスティングには「カッピング」という方法があります。カッピングの際に使うスプーンは、カッピングスプーンと呼ばれています。
ワインのテイスティング
テイスティングをする対象はさまざまです。代表的なものにワインがありますが、ワインの場合は、目的によりテイスティングが多少異なります。
ワインのホスト・テイスティング
レストランで客がワインをテイスティングする理由は、注文したワインに劣化や腐敗がないかを確認するためです。ワインの輸送中や保存中に劣化したり、コルクによるダメージが起こる場合があるからです。
テイスティングでワインに問題が見つかれば、ボトルを取り換えてもらえます。なお、味があわないからワインを交換することは基本的にはありません。
ワインのテイスティング(鑑定)
鑑定することを目的とするテイスティングは、ワインの外観、香り、味わいを細かく順を追ってチェックしていきます。テイスティンググラスがない場合は、透明で(色や柄ありは望ましくない)、ある程度ふっくらと丸みのある形(香りを広がらせるため)のグラスを使いましょう。
また、テイスティング力を上げるのに、飲んだワインの特徴や感想を記録するテイスティングノートをつけると良いとされています。
テイスティングのまとめ
試飲や試食に比べ、鑑定を目的とするテイスティングの場合、難しく感じる人もいるかもしれません。しかし、テイスティングにより飲食物の個性や特徴を知ることは、興味が深まるきっかけになることでしょう。テイスティングする機会に恵まれたら、ぜひ挑戦してみてください。