「漲る」とは?意味や使い方を語源を含めてご紹介

「漲る」という言葉をご存知でしょうか。読み方は「みなぎる」、水が溢れる様子を表している言葉ですが、現代では「力」や「感情」に対して用いられることの方が多い単語です。ここでは「漲る」の意味や使い方を語源を含めてご紹介します。

目次

  1. 「漲る」の意味
  2. 「漲る」の使い方
  3. 「漲る」の例文・使用例
  4. 「漲る」の語源
  5. 「漲る」の類語

「漲る」の意味

漲る(みなぎる)」とは、以下のような意味を持つ言葉です。

  1. 水が一杯になる。水勢が盛んである。
  2. 力・意志などが満ちあふれている。

1の意味では、たとえば「バケツの水が水面いっぱいに漲る」のように使われます。最近よく見られるのは、2の意味での用法です。「力が漲る」など、あふれるほどの力や意志で心が満ちている様子を表します。

「漲る」の使い方

漲る」は日常会話の中でもよく使われる単語ですが、圧倒的に「ひらがな」で表記されていることが多い言葉です。普段の文章やメール・LINEなどでは、ひらがなを用いたほうが相手に伝わりやすいでしょう。

一方で、改まった手紙や小説などでは、あえて漢字の「漲る」を用いることで、強い印象を読み手に与えることができるでしょう。状況や相手によって使い分けていくことが重要と言えます。

「漲る」の例文・使用例

  • 今年の新入社員は元気があって行動も素早いし、何というか若さが漲っているね。
  • 筋力トレーニングの効果なのか、以前よりも腕に力が漲るのを感じる。
  • 部員たちはやる気で漲っているので、指導する側にも自然と熱が入る。
  • 雪どけ水が川面いっぱいに漲っており、春の訪れを感じる。

「漲る」の語源

「漲」という字は、「さんずい」に「張る」と書くことからもわかるとおり「水が一面に張り詰める」ことを意味しています。水が溢れんばかりに満ちている様子から意味が派生し、「力」や「感情」などに対しても使われるようになったと考えられています。

「漲る」の類語

滾る

滾る(たぎる)」とは、以下の意味を持つ言葉です。

  1. 水がさかまいて激しく流れる。
  2. 煮えたつ。
  3. 激する気持ちが盛んにわきおこる。わきあがる。

なお「滾」という字には「水が盛んに流れるさま」や「湯が沸き返るさま」といった意味や、「(ころころと)転がるさま」という意味があります。

【使用例】
  • 大雨の影響で、近所の川がものすごい勢いで滾っている。
  • 鍋の中には、美味しそうな食材がグツグツと煮え滾っている。
  • 彼は情熱を滾らせながら、目の前の任務に取り組んだ。

横溢する

横溢する(おういつする)」とは、「いっぱいにみなぎること」「あふれ流れるほど盛んなこと」を指す言葉です。おもに水があるれるほどいっぱいな様子や、気力などがあふれ出るほどみなぎっている様子を表しています。

【使用例】

  • 熱々のスープを口に含むと横溢する旨味の波が押し寄せ、得も言われぬ幸福感に包まれた。
  • 横溢する若い力を武器に、次々とやるべきことをこなしていく。

血湧き肉躍る

血湧き肉躍る(ちわきにくおどる)」とは、「感情がたかぶり、全身に活力がみなぎること」や「非常に興奮すること」を意味する言葉です。体中の血液が湧き上がり、肉体が跳ね上がるほど興奮している様子を表しています。

【使用例】

  • 決勝戦の白熱したゲーム展開は、まさに血湧き肉躍る内容といえるものだった。
  • この映画は血湧き肉躍るようなシーンの連続で、ぜひ君におすすめしたい。

ヒートアップする

ヒートアップする」とは、「加熱すること」「気分などが非常に高まること」を意味する言葉で、英語の「heat up」に由来しています。「heat」には「熱」という意味があり、「up」には「上昇する。加わる」という意味があります。

【使用例】

  • 決勝戦はお互い一歩も譲らない展開となり、場内の雰囲気もヒートアップしていた。
  • 価格競争がさらにヒートアップし、中小企業への風当たりがより強くなっていった。


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