「フォカヌポウ」の意味
「フォカヌポウ」とは、「笑い声」を表す擬音です。具体的には、「オタクの人がマニアックな話題をテンション高く喋っているときにこぼれ出る笑い声」を例えた表現です。
実際のところ、「フォカヌポウ」のような声を出す人間はおそらく存在しませんが、「オタクならこんな感じで笑いそう」「字面がいかにも気持ち悪いオタクっぽい」というイメージから、この言葉は生まれました。
「フォカヌポウ」の使い方
「フォカヌポウ」は実際に発音することは困難ということもあり、会話で使うことはほぼありません。もっぱらインターネット掲示板への書き込みや、SNSへの投稿の際に用いられる表現です。
活用シーン
自分の趣味や熱中していることについて話し始めると、つい夢中になってしまうことがありますよね。「もっと喋りたい」「早く次の話もしたい」という気持ちから、思わず早口になってまくし立ててしまいます。
また、あまりに気分が高揚してしまい、こらえきれずに「フフフ」と笑いがこぼれたりすることもあるでしょう。「フォカヌポウ」は、まさにそのようなシーンで使われる表現です。
テンションは高く
「フォカヌポウ」を使うときは、まずテンションが高くないといけません。好きな話題を熱く喋っているときにこぼれ出る笑い声ですので、自分のテンションが低いときや、暗い内容を喋っているときなどでは使用できません。
また、テンションの高い様子を表す際に、笑いを意味する「w」を語尾に付けることが多いです。たとえば「フォカヌポウwwww」のように表記すると、気分が盛り上がっている様子や楽しんでいるさまが、見ている人たちに分かりやすく伝わります。
オタクらしく
「フォカヌポウ」は典型的な「オタク」が出しそうな笑い声のことを指すため、自分自身がオタクっぽく喋っている必要があります。ネット界隈における「オタクっぽい文章」の例を以下にあげてみます。
- 漫画・アニメ・ゲーム・アイドルの話をしている
- やたらと話が長い(長文を書いている)
- 「拙者」や「~でござる」といった、古参のオタクらしい表現を用いている
- 語尾に「w」を付けている
上のような表現を用いた「オタクっぽい会話」の文脈の中でなら、「フォカヌポウ」を違和感なく使えるでしょう。
「フォカヌポウ」の例文・使用例
- 拙者、このアニメの〇〇ってキャラに夢中でしてwwフォカヌポウwwww
- うはwこの作品の良さが分かるとはwwフォカヌポウwwww我々は同志ですなwwww
- あいつって、いかにも「フォカヌポウww」みたいな笑い声だしそうだよな。
「フォカヌポウ」の元ネタ
「フォカヌポウ」の元ネタは、2008年にインターネット掲示板『2ちゃんねる(現5ちゃんねる)』の「ニュース速報VIP板」に書き込まれた以下のレス(返信)です。全文を引用すると長くなるため、一部を抜粋してご紹介します。
商業主義のキッチュさを引き継いだキャラとしてのですねwww
朝比奈みくるの文学性はですねwwww
フォカヌポウwww拙者これではまるでオタクみたいwww
拙者はオタクではござらんのでwwwコポォ」
このレスは「オタクっぽい会話」をイメージして投稿者が書いたものですが、「オタクが喋っている光景が鮮明に思い浮かぶほどのリアリティの高さ」や「オタクっぽさのすべてを注ぎ込んだ完成度の高さ」などからすぐに評判となります。
そして、その後ニュース速報VIP板だけでなく、色々な掲示板にコピー&ペーストされて使われるようになりました。現在でも、典型的なオタクの笑い声としてネット界隈で用いられています。
「フォカヌポウ」はオタク川柳大賞にも登場
オタク川柳大賞とは、株式会社インターリンクが主催している川柳コンテストです。「オタクの心情」や「あるあるネタ」を詠んだ川柳を募集し、そのなかから優秀作品が選ばれます。
第7回(2012年)の第4位には「デュフフコポォ オウフドプフォ フォカヌポウ」が選ばれました。パッと見ただけだと何のことか分かりませんが、これらはすべて「オタクの笑い声」を示す擬音語です。「フォカヌポウ」が最後に用いられていますね。
ちなみにこの一句、よく読むと真ん中の部分が字足らずではあるものの、川柳の型である「五・七・五」に寄せて作られているのです。オタクっぽさを全力で盛り込みつつ、川柳として成り立っている点が話題となりました。
ネットで有名な擬音
「オウフ」「コポォ」「デュフフ」
「オウフ」や「コポォ」は、上述したフォカヌポウの元ネタとなったレスで使われていた表現です。「フォカヌポウ」と同様に、「オタクの笑い声」を表すフレーズとしてネット上で使われています。「デュフフ」もよく使われています。
これらの表現は、「オウフww」「デュフフww」のように、しばしば「w」を付けて使われます。
あびゃー
「あびゃー」とは、「叫び声」や「うめき声」を表す擬音です。驚いたときや、思いがけないことが起きたときに使われています。元ネタは人気漫画・アニメ『あいまいみー』に登場するキャラクター「麻衣」のセリフです。
アイエエエ!
「アイエエエ!」とは、「情けない声」や「悲鳴」を表す擬音で、「キャー!」や「うわぁぁ!」と同じようなニュアンスで使われています。「アイエエエ!?」「アイエッ!?」などの派生パターンもあります。
元ネタはアニメ化もされた人気小説『ニンジャスレイヤー』における、敵キャラの叫び声です。この作品で登場した独特な単語やセリフはネット上で話題を呼び、『5ちゃんねる』などで頻繁に用いられました。