「うれしみ」の意味
「うれしみ」とは「うれしい(嬉しい)」を指す言葉で、若者を中心にtwitterなどのSNSでよく使われている表現です。
なお、派生的なスラングに「うれしみが深い」があります。こちらは「うれしみ」をよりパワーアップさせたニュアンスの言葉で、とても嬉しい事があったときに使います。
また「うれしみ」のほかにも「良さみ」「つらみ」のように、語尾に「み」を付ける表現が若者やネットユーザーの間で流行しています。
「うれしみ」の使い方
「うれしみ」の使い方ですが、基本的に「嬉しい」と同じような意味・ニュアンスで用いることができます。ただし、あくまで若者言葉・ネットスラングですので、オフィシャルな場面やビジネスシーンなどでは使わないようにしましょう。
使用例
- 今日は仕事が定時までに終わったからうれしみ。
- 不安だった科目の単位が無事に取得できていてうれしみ。
- 明日は休みだ。うれしみ。
- まさかの福引き1等大当たり。これはうれしみが深い。
「うれしみ」の語源
「うれしみ」は、形容詞「うれしい」の語尾に、接尾辞(せつびじ)の「み」がくっついた表現です。接尾語(または接尾語)には、語の後に付けることで派生語を作ったり、元の語の品詞を変えたりするはたらきがあります。
たとえば「うまい」や「あまい」といった形容詞に「み」をつけると、「うまみ(旨み)」や「あまみ(甘み)」といった名詞になります。
しかし、「うれしい」を名詞化する場合、従来の用法では接尾辞の「さ」を付けて「うれしさ」とするのが一般的です。後述しますが、あえて「み」を使っているところに、最近の若者言葉の風潮や特徴が表れているといえます。
「うれしみ」が使われる理由・背景
ストレートな物言いを避けたい
「うれしみ」が若者に使われる背景のひとつとして、「ストレートな物言いを避けたい」という意図があると考えられています。その手段のひとつが、形容詞の名詞化。感情を名詞化することで、感情から距離を置いた表現にすることができるのです
たとえば「私、うれしい」と「私、うれしさで胸が一杯」を比較すると、前者は「私=うれしい」なのに対し、後者は「私のなかに【うれしさ】というものが溢れている」イメージになります。
感情の重さをやわらげたい
「うれしい」や「つらい」といった感情表現は、とくにSNSなどでフランクなやり取りをしたい場合には、生々しく、「重い」言葉として認識されかねません。
この「重さ」をやわらげるための手段として、形容詞の名詞化が自然とおこなわれるようになったと考えられています。
また、「み」という接尾辞は「甘み」「にがみ」「かゆみ」「痛み」などのように「感覚」を表すとされています。つまり「み」を使うことで、自分の感覚や気持ちが、より相手にリアルに伝わりやすくなるのです。
「うれしみ」の関連語
良さみ
「良さみ」は形容詞の「良い」が名詞化された表現で、意味やニュアンスは「良い」と同じです。強調表現である「良さみが深い」もSNSなどでよく使われています。
やばみ
「やばみ」は形容詞の「やばい」が名詞化された表現で、意味やニュアンスは「やばい」と同じです。基本的には、危機感を感じたときや、不都合な展開が予想されるときに使います。また、若者言葉では「すごい」という意味でも使われています。
わかりみ
「わかりみ」とは「わかる」を意味する言葉で、相手の考えを理解したときや、意見に賛同したときに使います。強調表現である「わかりみが深い」もSNSなどでよく使われています。