「甘んじて」とは?意味や使い方をご紹介

ドラマや小説などで、「どのような処分も甘んじて受けよう」といったセリフが出てくる事があります。この「甘んじて」は「甘んじる」の活用のひとつですが、どのような意味かご存知でしょうか?ここでは「甘んじて」の意味や使い方を紹介します。

目次

  1. 「甘んじて」の意味
  2. 「甘んじて」の使い方
  3. 「甘んじて」の類語
  4. 「甘んじて」の反対語

「甘んじて」の意味

「甘んじて」は「甘んじる」の連用形です。「甘んじる」には、与えられたものが十分でなかったとしてもそのまま受け入れるという意味があります。

「ありのままに受け入れる」と言えば聞こえは良いかもしれませんが、納得はいかないけれども渋々認める、不平や不満を言わずに相手のいいなりになるという消極的なニュアンスを含んでいるのです。

「甘んじて」の使い方

気持ちに折り合いをつける

「甘んじて」は、不本意な状況にある事に対して、なんとか気持ちの折り合いをつけようとしているニュアンスを含みます。残念に思う気持ちや諦めが滲んでいるのが分かるでしょう。

【使用例】

  • 私はずっと控えに甘んじていたが、ついにレギュラー入りのチャンスが巡ってきた。
  • 彼に地方支店へ転勤の辞令が発令された。断る事も出来たが、彼は家族の為に甘んじて従った。

その状況を良しとしていない

また、「甘んじて」は否定的な表現を伴って、本人や話者が、状況をありのままに受け入れることを良しとしていないことを表す場合があります。

【使用例】
  • いくら家柄が良いと言っても、それに甘んじていては高みには到達できない。日々の研鑽が必要なのだ。
  • 彼女はあれだけの才能がありながら、いつまで日陰の身に甘んじているつもりだろうか?

「甘んじて受ける・受け入れる」

このほかにも、「甘んじて」は、「甘んじて受ける」「甘んじて受け入れる」という言い回しでも用いられます。

【使用例】

  • 派遣会社から紹介された仕事は、待遇面で決して満足のいく所ではなかったが、もう三か月も仕事のない私は甘んじて受ける事にした。
  • 引越し先の候補地は、駅歩20分という不便な立地であったが、予算の関係で甘んじて受け入れた。

「甘んじて」の類語

「甘んじて」に類する言葉には、次のような言葉が挙げられます。中でも「甘受する」は「甘んじて受ける」と同義です。

  • 甘受する:理不尽な事や不満があってもしかたなく受け入れる。
  • 容認する:起こった事を否定せず、そのまま受け入れる。
  • 許容する:過ちや犯罪を咎めず、受け入れる。

「甘んじて」の反対語

上で説明したように、「甘んじて」は、「消極的な気持ちで受け入れる」ことを指します。よって、これらの反対語になり得るのは、「喜んで受ける」「積極的に引き受ける」という意味の言葉です。

  • 快諾する:人からの依頼や申し出を快く引き受ける。
  • 率先して行う:物事を自らの意思で積極的に行う。
  • 前向きに受ける:将来の明るい見通しを信じ、申し出等を受ける。


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