「おつ」とは?意味や使い方をご紹介

ネットを中心に「おつ」という言葉がよく使われます。もともと日本語に「おつ」という言葉はありますが、ネットの「おつ」はどうやらそれとは違う使い方をされているようです。ここでは、ネットで使われる「おつ」の意味を中心に見ていきます。

目次

  1. 「おつ」のもともとの意味
  2. 「おつ」のもともとの使い方
  3. ネットで使われる「おつ」の意味
  4. ネットにおける「おつ」の使い方
  5. 「おつ」のバリエーション
  6. まとめ

「おつ」のもともとの意味

「おつ」は元々は「乙」という漢字を当て、「乙な○○」や「乙にすます」と言った使い方をしました。

「乙な○○」という使い方をするときは、「気の利いた、洒落た」という意味です。また、「乙にすます」は「妙にすます、変にかっこうをつける」という意味になります。

他には、「甲乙つけがたい」という表現があります。2つのものを比較して、どちらが優れているかなかなか判断がつかないときに使う言葉です。

古代中国の思想に「十干」という、自然の移り変わりを10個の漢字で表すものがあります。「甲」はその1番目、「乙」は2番目に登場する漢字です。そこから、どちらも優れていて、優劣をつけがたいという意味になりました。

以上のような由来から、「乙」という言葉は「2番目」という意味も持ちます。現在でも裁判の証拠の資料に番号を振るとき「乙五号証」などと、数字と一緒に甲や乙という漢字を当てるのは、そのためです。

「おつ」のもともとの使い方

  • こうやって、月を見ながらお酒を飲む、っていうのもなかなか乙ですな。
  • 乙にすましちゃって、どうしたの?
  • この二人の中から代表を一人選ばなければいかないんだけど、どちらも甲乙つけがたいなぁ。
  • 被害者の証言については乙四号証をご覧ください。

ネットで使われる「おつ」の意味

現在、ネットやSNSで使用されている「おつ」は、上で述べたもとの意味とは全く異なっています。由来自体が違うので、同じ発音でも完全に違う言葉だと思ってください。

ネットで使われる「おつ」は「お疲れさま」の略語です。漢字で「乙」と表記することもありますし、ひらがなで「おつ」と表記することもあります。

意味も基本的には「お疲れさま」と同じです。イベントなどで一緒だった人に「今日はおつでした」とメッセージを送ったり、感謝の意を示すために「おつ」を使ったりと、幅広い使われ方をします。

「おつ」のもう1つの使われ方は、「無駄な努力、お疲れさま」という皮肉として、です。他人の行動に対して使うこともあれば、自分に対して自嘲を込めて使うこともあります。

ネットにおける「おつ」の使い方

  • 今日の飲み会、おつでした!
  • おつです。いつもありがとうね。
  • 通話落ちます。おつです。
  • 二時間もかけたのに、結局クリアできなかった。おつ。
  • 自演おつ。

「おつ」のバリエーション

おつあり

「お疲れさま、ありがとう」の略で、相手の労をねぎらうときに使う言葉です。「おつありさま」といった使い方もあります。

おつおつ

「おつ」を二回重ねた表現です。通常の「おつ」が若干強調された形ですが、基本的には同じ意味で使われます。人によっては「おつおつおつ」と3回繰り返すこともあるようです。

おつ狩りさま

ゲーム「モンスターハンター」シリーズのプレーヤーが使う言葉です。オンラインで共にプレーした仲間に対して使います。

おつカレー

「乙カレー」とも表記します。「お疲れさま」「お疲れ」をくだけた言い方にした表現です。

おつリプ

「リプ」とは、SNSにおけるリプライ、返信のことです。「おつリプ」は「おつかれさまでした」「おつでした」といった内容を、SNSで返信することを指します。

自演おつ

「自演乙」とも表記されます。古くからある「おつ」のバリエーションの一つです。自分の質問に自分で答える、自分で自分をほめる、などという「自作自演」に対して、軽くあしらう意味で「自演おつ」が使われます。

その他

このほかにも「おつぽん」「おつほい」「おつぷり」のように、「おつ」のあとにかわいらしい響きを持つ言葉をつけることがあります。

そのバリエーションは人によってさまざまで、意味も通常の「おつ」と変わりません。絵文字のような感覚なのかもしれませんね。

まとめ

「お疲れさま」は便利な言葉です。職場や、学生同士、友達同士でも気軽に使えるうえ、あいさつとして「出会いのあいさつ」にも「別れのあいさつ」にも「感謝の言葉」としても使うことができます。

それだけ便利な言葉ということは、頻繁に使われるということです。頻繁に使われる言葉は、より便利な言い方になります。

そうして生まれたのが「おつ」です。頻繁に使われるがゆえに、さまざまなバリエーションも生まれるのです。

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