「永遠不滅」とは?
「永遠不滅(えいえんふめつ)」とは「永遠」と「不滅」が組み合わされた四字熟語です。意味は「いつまでもなくなることなく、残り続けること」です。
「Aは永遠不滅だ」で「Aは永遠になくならない」という意味を表します。未来のことなど誰にも分からず、実際にはなくなってしまうかもしれませんが、「永遠になくならないであろう」といった願望の交じった言葉です。
使い方
- 私の彼への愛は永遠不滅だ。結婚してもそれは変わらない。
- その選手の叩き出した記録は、永遠不滅の記録となっている。
- 化石の価値は、永遠不滅のもので、歴史を物語る素晴らしい遺物だ。
- 彼はロマンに欠けており、「永遠不滅なものなどない。」といつも言っている。
「永遠不滅」:永遠
「永遠」は<えいえん><とわ>と読み、ある状態が果てしなく続くこという意味です。似た意味の言葉に、「永久」「永劫(えいごう)」「とこしえ」などがあります。
始まりも終わりもなく続くことや、始まったものが変化することなく続くこと、果てしなく続くことなどを表す言葉です。
永久との違い
「永遠」と「永久」は「いつまでも限りなく続くこと」という点では、ほぼ同じ意味で使われますが、微妙なニュアンスの違いがある言葉です。そのため、置き換えて使うことができない場合があります。例えば「永遠の別れ」を「永久の別れ」とは言いませんし、「永久歯」を「永遠歯」とは書きません。
「永遠」のほうが時空を超えるような目に見えないようなものに使われ、ロマンのようなものを感じさせる言葉です。
一方、「永久」は物質的なものに使うことが多く、作られた時点からなくなるまで、壊れるまで続くといったニュアンスを持ちます。噛み砕いていえば、永遠は情緒的、永久は物理的な感じですね。
「永遠不滅」:不滅
「不滅」は「滅びないこと」「永久になくならないこと」を表します。漢字の成り立ちからも、意味を読み取ることができます。
「不」は打ち消しの語で、「~しない」「~でない」という意を表し、「不足」は「足りない」、「不動」は「動かない」のように、否定を意味する漢字です。
「滅」は「滅びる」「なくなる」という意で、「不滅」は、「滅」に打ち消しの「不」が付いて、「滅びない」「なくならない」という意味になります。
「永遠不滅」と「永久不滅」
「永遠不滅」と混同されやすい、「永久不滅(えいきゅうふめつ)」という言葉があります。この記事を見て、「永遠不滅」という言葉に違和感を覚えた人もおられるのではないでしょうか。最近の傾向としては、「永久不滅」の方が多く使われているようにも見えます。
有名なところでは、『セゾンカード』のポイントは「永久不滅ポイント」という名で提供されており、有効期限が存在しないのが特徴です。
しかし、実は「永久不滅」は正しい四字熟語ではありません。不滅は「永久になくならない」という意味のため、永久不滅では重複表現になってしまいます。「永久に不変だ」「永遠に不滅だ」というのが正しい表現でしょう。
読売ジャイアンツの長嶋茂雄氏の引退セレモニーのスピーチの中に、「私は、今日、引退を致しますが、我が巨人軍は永久に不滅です!」というフレーズがありました。
当時、時を超えた栄光を讃える言葉としては、「永遠に不滅です」という表現の方が相応しいのではないかという声もあがっていたそうです。