「大事なことなので」とは？意味や使い方をご紹介

ネットで「大事なことなので二度言いました」や「大事なことなので二回言いました」といった書き込みをご覧になったことがあるでしょう。まるで定型文のように使われているフレーズですね。

「大事なことなので～」には、同じ文章やせりふを二回繰り返した後につけることで、繰り返された文章が重要なものであることを強調する役割があります。

しかし、「大事なことなので」は、繰り返し表現を使った本人が言う場合と、誰かの発言に対して周りの人間が言う場合とで、ニュアンスが少し変わってきます。どう変わるのか見ていきましょう。

文言を繰り返して強調したものの、それだけでは文章や会話の中に埋もれてしまいそうなときがあります。こんなときこそ、「大事なことなので二度言いました」の出番です。

繰り返し表現を使った本人がこのフレーズを付け足す場合、相手が強調箇所を理解しやすくなるため、見逃されるのを防ぐことができます。

一方、別に大事なことでもないけれど、何となく同じことを二度言ってしまったり、間違えて二度言ってしまう場合もあります。

そういうときは、今度は周りの人間が「大事なことなので二度言いました」と茶化すことで、特に大事なことでなかったにせよ、ネタとして笑いに変えることができるのです。

• ゲームで舐めプは危険です。ゲームで舐めプは危険です。大事なことなので2回言いました。
• このキャラめっちゃ好き！このキャラめっちゃ好き！このキャラめっちゃ好き！大事なことなので3回言いました。
• さぼらなければ時間内に終わるよ。さぼらなければ。（大事なことなので2回言いました）
• A：「あの曲まじエモい、エモいわ〜。」／B：「大事なことなので2回言いました」

一般的に、「大事なことなので二度言いました」の由来は、2008年ごろに放送されていた入れ歯洗浄剤「タフデント」のCMだと言われています。

このCMで、タレントのみのもんたが「除菌ができるタフデント」という商品名を2回繰り返した後に、「大事なことなので2度言いました」というシーンをご記憶の方もおられるでしょう。

ネットを中心に「大事なことなので二度言いました」「大事なことなので2回言いました」という表現が盛んに使われ始めたのは、このCMが広く知れ渡った2010年ころからとされています。

「大事なことなので～」という表現を使う場合、聞き手にとって大事であるパターンと、言った本人にとって大事であるパターンの二つに分かれます。

注意事項を繰り返した後、聞き逃しや聞き流しを防ぐために付け加える「大事なことなので〜」には、「これはあなた（聞き手）にとって大事なことですよ」というニュアンスが含まれています。

また、「○○が好き」のように、自分の感情が高ぶりすぎて一回言うだけでは満足できず、二回、さらには三回と繰り返して言って［書いて］しまうことがあります。この際に付け加える「大事なことなので」は、「自分にとって大事なことなので」というニュアンスです。

「大事なことなのでもう一度言います」とは、まるで学校の先生に諭されているようなフレーズですね。この言葉もネット上でよく使われています。

ただ、「大事なことなので二回言いました」のようにスラングとして浸透しているわけではないので、ネタとしての要素は薄いです。

「大事なことなので〜」という言い回しでは、繰り返す回数は2回とは限りません。「大事なことなので5回言いました」というハッシュタグがあるほどです。

このタグは、ツイッターなどで、「新番組○○スタート！」「○○に出演します！」といった宣伝や告知を5回繰り返しした後に付けて使われています。

「大事なことなので二回言いました」は、友人とのSNSや日常会話、創作物で多く使われますが、あくまでスラングです。一般的な文章においては、同じ内容を繰り返して強調する場合、「繰り返すが」「何度も言うように」といった言葉を添えます。

ネットや日常のノリで「大事なことなので〜」をちゃんとした文章で使うことは避けましょう。ネットや日常のノリで「大事なことなので〜」をちゃんとした文章で使うことは避けましょう。

大事なことなので二回言いました。