「grass」とは?
「grass」とは英語で「草」「牧草」「草原」を意味する言葉です。主としてイネ科に属する草の総称として用いられます。牛などの家畜が食べる葉の細い草や、稲などの穀物がその代表。また、イネ科の植物以外にも、公園や庭園などの「芝生」を指すこともあります。
「grass」は「草」としてのニュアンスが強いので、草原や牧草地のような「場所」のニュアンスを強調する場合は「grassland」を使うと良いでしょう。
使い方
- Cattle feed on grass.(牛は牧草を食べる。)
- It's a leaf of grass.(1枚の草の葉だ。)
- Keep off the grass.(芝生内立入禁止)〔掲示などに使われる〕
- We lay down on grass.(私たちは草原に寝転んだ。)
スラング(俗語)としての「grass」
マリファナ
スラングとしての「grass」には、「マリファナ(大麻)」という意味があります。日本語でも、マリファナのことを隠語で「草」や「葉っぱ」と呼ぶことがありますが、同じような使い方です。
嗜好品としてのマリファナを合法としている国もありますが、日本においては違法です。また、大麻は医療用に用いられることもあります。
【使い方】
- He never smoked grass.(彼は絶対にマリファナを吸わなかった。)
- Grass is criminalized in Japan.(日本ではマリファナは犯罪とみなされる。)
情報提供者
俗語としての「grass」には「情報提供者」という意味もあります。裏切ってたれ込む、密告するということを指す砕けた表現です。
【使い方】
- I'll never be a grass.(決して仲間を裏切って、たれこんだりはしない。)
「grass」の類語
weed
「weed」は「grass」と同じく「草」を表す言葉です。望まれない場所に生える野性の植物で、穀物や庭の花が育つのを邪魔するものという定義があり、日本語で言うところの「雑草」にあたります。「grass」と同じく、マリファナを表す英語のスラングでもあります。
lawn
「芝生」を表す言葉には「lawn」があります。「grass」が「草」の意味合いが強く、芝そのものを指すことが多いのに対して、「lawn」は「芝生で覆われた土地」というニュアンス。「grass」を手入れし、管理したものが「lawn」というイメージです。
ことわざ:隣の芝は青い
「隣の芝は青い」「隣の芝生は青く見える」というのは、自分の家の芝生より、隣の家の芝生が青く見えるという意味です。これはことわざの一つで、他人のものはよく見えるという競争心理を喩えています。
語源は、英語のことわざの"The grass is always greener on the other side."。直訳すると、「向こうの芝生は、常にこちらのより緑が濃い。」です。
「grass」と「glass」
「glass」は「grass」と綴り(つづり)がよく似ており、カタカナで読むと同じ「グラス」になりますが、もちろん意味は全く異なります。
「glass」と「grass」の覚え方として、生えそろった草が平らに見えることから、アルファベットの頭が揃っている「grass」=「草」というイメージで英単語を覚えた方もいらっしゃるでしょう。
「glass」は「ガラス」「ガラス製のコップ(グラス)」のことを表します。日本語で「グラス」という場合の多くは、ステンドグラスやカットグラスに代表されるように、この「glass」です。