「アッパー」の意味
「アッパー」は、単体で使われるよりも、他の外来語と組み合わせて形成された複合語として使われる場合が多い単語です。複合語としては、「アッパーカット」や「セットアッパー」などがあります。
「アッパー」自体は、「足の甲を覆う靴の部材」という意味ですが、複合語として用いられる場合は、「上層の」、「上の」という意味を表します。
「アッパー」の使い方
- あの選手のアッパーカットは強烈だ。相手は一発でダウンしてしまった。
- 最近アッパースイングになってきた。レベルスイングになるように注意して素振りを続けた。
- 靴のアッパーが傷んでしまった。明日靴屋へ修理に出した方が良さそうだ。
- 先発投手が無失点に抑えてくれた。後は、セットアッパーの頑張りに期待したい。
「アッパー」の複合語:スポーツ
「アッパーカット」
「アッパーカット」は、ボクシングのパンチの一種です。「フック」や「ストレート」などと並ぶ基本的なパンチであり、肘を曲げて下から突き上げるように、相手の顎(あご)を狙って打ちます。
また、顎(あご)だけでなく、ボディーを狙って打つ場合もあります。単純に「アッパー」と呼ばれることもあります。
「セットアッパー」
「セットアッパー」は、野球の投手の種類を表す言葉です。投手は大別すると、先発投手、中継ぎ投手、抑え投手など、投球する場面によって投手の種類が変わってきます。
「セットアッパー」は、先発投手と抑え投手の間に登板する中継ぎ投手です。抑え投手につなぐ重要な役割を担っています。
「アッパー」の複合語:地名
「アッパースバネティ」
「アッパースバネティ(上スバネティ)」は、ジョージア(旧グルジア)国の北西部のコーカサス山脈とスバネティ山脈に挟まれた、山麓一帯の風光明媚な地域です。グルジア先住民族のスバン人が暮らしています。
1996年には、村内の中世の姿を残す建造物群と文化的景観が世界遺産に登録されました。
「アッパーイーストサイド」と「アッパーウエストサイド」
「アッパーイーストサイド」と「アッパーウエストサイド」は、ニューヨーク市マンハッタン地区のセントラルパークの東西にそれぞれ位置しています。
両エリアともに、富裕層が暮らす高級住宅街やショッピングモールがあります。また、それぞれのエリアには、博物館や美術館、大学なども集中しており、文化や芸術の拠点となっています。
「アッパー」の複合語:その他
「アッパーデッキ」
「アッパーデッキ」はもともと、船の上甲板という意味ですが、現在では旅客機の2階部分にある客室のこととして、旅行用語で使われる場合が多いです。旅客機の2階席が「アッパーデッキ」、1階席が「メインデッキ」と呼ばれています。
「アッパーデッキ」のある旅客機は、ファーストクラスなどの上級座席が2階に設置されていることもしばしばです。
「アッパーカナダビレッジ」
「アッパーカナダビレッジ」は、カナダのオンタリオ州キングストンにある野外博物館のことで、1961年に開館しました。
18世紀末から19世紀半ばにかけてオンタリオ州にあったイギリスの植民地「アッパーカナダ」での、人々の暮らしぶりなどを再現しています。
「アッパー」の対義語
「アッパー」の対義語は「ロウワー」です。英語表現では、upperの対義語がlowerです。
「アッパークラス」という複合語からも、対義語としての「ロウワー」の意味がうかがえます。「アッパークラス」は上流階級という意味で、階級の構成は、「アッパークラス」、「ミドルクラス」、「ロウワークラス」の順となっています。
「アッパークラス」の対極にあるのが「ロウワークラス」なので、このことから、「ロウワー」という言葉が「アッパー」の対義語になっていることがわかります。