「勧善懲悪」とは?意味と使い方をご紹介

多くの人々の心を掴む映画の特徴は、「善悪」の構図がはっきりしている映画です。分かりやすく、言語や文化が異なっていても理解しやすいものです。今回は、それを踏まえて「勧善懲悪」という言葉を説明します。

目次

  1. 「勧善懲悪」とは?~善を勧め、悪を懲らしめる~
  2. 「勧善懲悪」の意味
  3. 「勧善懲悪」の語源
  4. 「勧善懲悪」の使い方
  5. 「勧善懲悪」まとめ

「勧善懲悪」とは?~善を勧め、悪を懲らしめる~

「水戸黄門」や「遠山の金さん」をご覧になったことはありますか?それぞれ主人公は町人などの一般人に扮しているのですが、そこで関わった「善人」(悪者に抗うことのできない弱者)を「悪人」から助けるというお話が主だったものです。ここで重要なことは、「善人」には、慈悲を施して励まし(慈悲と励ましで良い行いを奨励する)、「悪人」は、懲らしめるという構図です。これが、「勧善懲悪(かんぜんちょうあく)」です。

「勧善懲悪」の意味

善いことは奨励し、悪いことには罰則を

「勧善懲悪」という語を「勧善」と「懲悪」の二つの語に分けてみます。①「勧善」は、「善を勧める」という意味で、「善い行いをするように働きかける」となります。②「懲悪」は、「悪を懲らしめる」という意味で、「悪い行いをする者は懲らしめる」となります。この二つの意味が組み合わさり「善良な行いを奨励して、悪い行いをする者は懲らしめること」という意味が「勧善懲悪」の意味です。
 

「勧善懲悪」の語源

今から、約2500年前の中国の春秋時代、孔子が編纂したと言われている年代記である「春秋」の解説書である「春秋左氏伝」に「勧善懲悪」に関する記載があります。現代語に直すと次のようになります。
 

「春秋」は簡単な文章の中にも深い意味を持たせ、婉曲的な表現でも趣旨は明確であり、事実を曲げることなくありのままを記述している。悪人を懲らしめて善人を勧め励ましているのは、孔子のような聖人でなくて誰がこのように立派に作り上げることができようか。いや、できはしない。

孔子による「春秋」の記載方法が優れていることを称えている文章です。2500年以上も前から「勧善懲悪」の認識が人々の中にあったということは驚くべきことです。参考までに、2500年前の日本はというと、稲作が始まった弥生時代です。(中国の歴史が深いということが改めて実感させられますね!)

日本では、約1400年前の飛鳥時代に、聖徳太子が「十七条の憲法」の第六条で「懲悪勧善、古之良典」と触れています。「悪を懲らしめて、善い行いを推奨するのは、古くからの良いしきたりである」という意味で、日本でも昔から「勧善懲悪」の考え方が存在したようです。

「勧善懲悪」の使い方

①「『勧善懲悪』でわが社も進めていかなければ、将来危機的状況に陥るだろう。」と社長が言ったとしましょう。その場合、「会社内で不正のない、誠実に働く者が評価される」会社にしよう!という意味で使われています。

②「A社の姑息で卑怯なやり口は、『勧善懲悪』の世界で成り立つこの業界では自然淘汰されるよ。だから、私たちは気にせず今まで通りやれば大丈夫だよ。」同僚と、同業界の会社A社の批判をしているわけですが、「悪い行いをしている」会社は懲らしめられ、「健全に成り立っている」自分たちの会社のやり方をそのまま続けよう!という会話ですね。

「勧善懲悪」まとめ

冒頭にも触れましたように、「善悪」の構図がはっきりしているものは、とても分かりやすいものです。何世代にも渡って日本には、仮面ライダーやウルトラマン、戦隊ヒーローたちが活躍しています。なぜ、ずっと続いているのかということも、この「勧善懲悪」の考え方が古くからあり、単純で分かりやすいという点が理由だということが頷けますね。「勧善懲悪」という難しいようで、意外と非常に分かりやすい四字熟語の説明でした。
 

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