「ダイマ」のネットスラングとしての意味
「ダイマ」とは「ダイレクトマーケティング」の略称で、マーケティング手法のひとつです。
本来は「直接ターゲットの消費者にアピールするマーケティング手法」という意味ですが、インターネット上では「宣伝行為ということを隠さずに堂々とアピールする」というニュアンスで使われることが多いです。
インターネット掲示板や各種SNSでは、主にいわゆるステマ(ステルスマーケティング)の対義語としての意味合いで「ダイマ」という言葉が使われます。
とくに、ネット上で「ダイマ」と略して表記されていたり、twitterなどで「#ダイマ」というハッシュタグが付けられている場合は、「堂々とアピールする」という意味で使われていると判断して間違いないでしょう。
「ダイマ」の本来の意味
本来ダイレクトマーケティングとは「小売店や仲介業者などといった外部のチャネルを介さずに、直接ターゲットの消費者とやり取りをする手法」のことを言います。
電話での勧誘や直接訪問でのセールス、知人を通しての勧誘などが代表的な例です。小売店や仲介業者を使わないためコストを抑えることができ、その分格安でサービスを提供できるのが強みです。
その一方で、消費者に対する宣伝やコンタクトの多くを自力で行う必要があるため、いかに効率よくやり取りできるかが重要となります。
「ダイマ」の使い方
「ダイマ」は基本的に、自分が宣伝したい商品や作品を紹介しながら使います。またネット上では、あまりに露骨な宣伝をしている企業や個人に対して、その必死な様子を「露骨なダイマで草」「ダイマ乙」といったように、皮肉たっぷりに指摘することもあります。
【例文】
- あのアニメは面白いよ。ダイマと言われるかもだけど、本当に見てほしい。
- コンビニで売っているこのメロンパンまじ美味い。みんな食べてみて!#ダイマ
- あのサイト見たけど、露骨なダイマばかりで嫌気が差したわ。
「ダイマ」を宣言する理由
インターネット上では、自ら「ダイマ」と宣言して商品や作品をアピールしたり、twitterで「#ダイマ」というハッシュタグを付けて宣伝している人もいます。
このようなケースの場合は、単純に「自分がイイと思うものを皆に知ってもらいたい」という気持ちで「ダイマ」を宣言している傾向があります。
また、ステマとは違って「隠し事なく直球勝負をしている」というアピールにもなり、誠実さや正々堂々とした様子が読む人に伝わりやすくなります。
このほかにも、客観的に見て自分が「露骨な宣伝をしているなぁ…」と感じたときに、自虐的に「#ダイマ」タグをつけるケースもあります。一種の照れ隠しに近いニュアンスです。
「ダイマ」の関連語「ステマ」
「ダイマ」の対義語のような意味合いでよく使われているのが「ステマ(ステルスマーケティング)」です。
ステルスマーケティングとは、消費者に宣伝だと気づかれないようにマーケティングをする手法のことを言います。
ステマの実例
インターネット上ではこれまで数々のステマ行為や、ステマが疑われる行為が行われてきました。
たとえば、有名ブログが特定の商品を褒める記事を多く書いて「この商品は素晴らしい」という風潮を作り上げたケースや、特定の商品を褒める内容の書き込みをネット掲示板に大量に書き込んだケースなどです。
過去には、有名芸能人に自社サービスをブログで宣伝してもらい、その見返りとして裏でお金を渡していた事件などもありました。
ステマに対する反応
このような経緯から、裏でコソコソ宣伝する「ステマ」行為に嫌悪感を覚えたネットユーザーは多く、ステマが疑われる記事や書き込みに対して「それってステマなのでは?」「ステマ乙」といったネガティブな反応が見られるようになりました。
ただし、インターネット上におけるステマ行為の証拠を掴むのは困難で、本当にステマ行為なのか、それとも単純に作品を評価しているだけなのかは、区別がつかないことも多いです。
証拠もなく軽はずみに「ステマ認定」をすることは、その商品や作品をいたずらに傷付けることになりますので気をつけましょう。