またとは?またの意味
繰り返しや追加を表す接続詞・副詞で、文脈によって「再び」「同じく」「別に」「並びに」などの多様な意味を持つ
またの説明
「また」は日本語の中で特に頻繁に使われる言葉の一つで、その使い道は実にバラエティに富んでいます。基本的には「再び同じことが起こること」を指しますが、例えば「また明日」のように未来の約束を交わす時にも使われます。さらに「同じように」という意味では「彼もまた賛成した」のように、同調や追加を表す役割も果たします。驚きや疑問を込めて「なぜまた?」と使う場合や、物事を並列して「〜であり、また〜でもある」と表現する時など、状況に応じて柔軟に意味が変化するのが特徴です。漢字では「又」「亦」「復」と書き分けられることもあり、語源は「股(また)」から来ていると言われています。
小さな言葉にこんなにたくさんの意味が詰まっているなんて、日本語って本当に面白いですね!
またの由来・語源
「また」の語源は「股(また)」に由来します。1つの大元から2つ以上に分かれて開いている状態を表す「股」から、物事が分岐したり繰り返したりする意味へと発展しました。漢字では「又」「亦」「復」と書き分けられますが、これらはすべて同じ語源から派生しています。「又」は右手を表す象形文字で、「繰り返す」「さらに」の意味を持ち、「亦」は人の両脇に点を打って「同じく」を表し、「復」は行き来を意味する「彳」と「ふたたび」を表す「复」の組み合わせで成立しました。
小さな言葉に詰まった深い歴史と多様な使い方が本当に興味深いですね!
またの豆知識
「また」には面白い使い回しがたくさんあります。「またとない」は「二度とない」という意味で、貴重な機会を強調する表現です。また、「またまた」と重ねると「またか」という驚きや呆れのニュアンスが加わります。ことわざでは「一度あることは二度ある」というように、繰り返しを戒める教訓にも使われています。さらに、方言によっては「また」が「まったく」「とても」という強調の意味で使われる地域もあり、言葉のバリエーションの豊かさを感じさせます。
またのエピソード・逸話
作家の夏目漱石は『吾輩は猫である』の中で「また」を巧みに使い分けています。特に「またとない」という表現を重要な場面で効果的に用い、ユーモアと風刺を交えた作風を際立たせています。また、落語家の立川談志は高座で「またかよ!」というツッコミを得意としており、この一言で客席を爆笑の渦に巻き込む名人芸を見せていました。現代ではアナウンサーの羽鳥慎一がニュース解説で「これはまた驚きの事実です」と強調する使い方が印象的で、視聴者の注目を集める手法として定着しています。
またの言葉の成り立ち
言語学的に見ると、「また」は日本語の品詞の中で特に興味深い振る舞いを見せます。文脈によって副詞、接続詞、感動詞として機能する多品詞性を持ち、日本語の曖昧性と柔軟性を象徴する言葉です。また、共起表現が豊富で、「またしても」「またまた」「またとない」など、前後の言葉との組み合わせで意味が大きく変化します。歴史的には、古事記や万葉集の時代から使われており、時代とともに意味が拡張してきたことが確認できます。現代日本語では、会話のつなぎ言葉としても頻繁に使われ、ポーズフィラー(間をつなぐ言葉)としての機能も持っています。
またの例文
- 1 ダイエットを始めたばかりなのに、また深夜にラーメンが食べたくなってしまった…
- 2 今日こそ早く帰ろうと思っていたのに、また残業になってしまった
- 3 スマホを置いた場所を覚えているはずなのに、また探し物をしている自分に気づく
- 4 またやってしまった…とりあえず謝っておけばいいやと思って謝罪したけど、実は何を謝っているか分かっていない
- 5 週末はゆっくり休むぞと決めていたのに、また予定で埋まってしまった来週のスケジュール帳
「また」の使い分けと注意点
「また」は文脈によって意味が大きく変わる言葉です。適切に使い分けることで、より正確なコミュニケーションが可能になります。特にビジネスシーンでは、誤解を生まない使い方が重要です。
- 「再び」の意味:『また明日お会いしましょう』(未来の約束)
- 「同じく」の意味:『私もまた同じ意見です』(同意・同調)
- 「別に」の意味:『またの機会に相談します』(別のタイミング)
- 「さらに」の意味:『また、次の点も重要です』(追加情報)
- 連続使用を避ける:『また、また、また…』と続くとくどい印象に
- フォーマルな場面では『再び』『さらに』など言い換えを
- 誤解を招く場合は具体的な表現に置き換える
- 否定文では『二度と』を使う方が強い意志を表現できる
「また」の歴史的変遷
「また」は古くから日本語に存在する言葉で、その用法は時代とともに豊かになってきました。古典文学から現代語まで、長い歴史の中で様々な使われ方をしてきました。
また、このごろ、世の中に、めづらしきことの出で来たらむこそ、あはれにをかしけれ
— 清少納言『枕草子』
平安時代の文献では既に「また」が現在と同様の多様な意味で使われていました。鎌倉時代以降は武家社会の影響もあり、より実用的な使い方が発達。江戸時代には庶民の間で滑稽な使い方も生まれ、落語や戯作文学で効果的に用いられました。
- 平安時代:和文・漢文ともに頻出、多様な用法が確立
- 室町時代:連歌や能楽で修辞的に発展
- 江戸時代:庶民の会話語として定着、滑稽な用法が増加
- 近代:文語から口語へ、より自然な使い方へ変化
関連用語と類義語の比較
「また」には多くの類義語があり、微妙なニュアンスの違いで使い分けられています。状況に応じて最適な表現を選ぶことで、より豊かな表現が可能になります。
| 言葉 | 意味 | 使用場面 | 例文 |
|---|---|---|---|
| 再び | 時間的な繰り返し | 改まった表現 | 再びお目にかかれる日を |
| さらに | 追加・付加 | 論理的な展開 | さらに重要な点として |
| かつ | 並列・同時 | 文章語的表現 | 美しくかつ賢い |
| もまた | 同様に | 強調表現 | 彼もまた同意見だった |
| 再度 | 形式的な繰り返し | ビジネス文書 | 再度ご連絡申し上げます |
これらの類義語を使い分けることで、文章にリズムと深みを与えることができます。特に書き言葉では、同じ「また」の繰り返しを避け、適切な類義語を選択することが良い文章作成のコツです。
よくある質問(FAQ)
「また」と「再び」の違いは何ですか?
「また」はカジュアルな日常会話でよく使われ、「再び」はよりフォーマルな文章や改まった場面で使用されます。また、「再び」は時間的な間隔が空いた繰り返しに使われる傾向があり、「また」はすぐ後の繰り返しにも使えます。例えば「また会おう」は気軽な別れの挨拶ですが、「再びお会いできる日を」はより格式ばった表現です。
「また」をビジネスメールで使う時の注意点は?
ビジネスメールでは「また」を連発するとくどい印象を与える可能性があります。「さらに」「加えて」「加えて申し上げますと」など、バリエーションを使い分けると良いでしょう。ただし、「またの機会に」という表現は丁寧な断り文句として有効です。
「また」を使った時候の挨拶の例文はありますか?
時候の挨拶では「また寒さが戻ってまいりましたが」や「また青空が広がる季節となり」のように、季節の移り変わりを表現するのに使われます。ビジネス文書では「また、何かございましたらお知らせください」という結びの一文もよく見られます。
「また」が文頭に来る時の使い方は?
文頭の「また」は「さらに」「別の話題ですが」という接続詞的な役割を果たします。プレゼンや文章で新しい話題に移る時、「また、次の点も重要です」のように使うと、流れがスムーズになります。ただし、連続使用は避け、適度に他の接続詞と交代させると良いでしょう。
「また」を使った慣用句やことわざはありますか?
「またとない機会」は最もよく知られる慣用句です。ことわざでは「一度あることは二度ある」や「同じ過ちを繰り返す」という意味で使われます。また、「またの名を」という表現で別称を紹介する使い方もあり、人物や物事の別の側面を表現する際に用いられます。