「神回」とは?
「神回」の意味
「神回(かみかい)」とは、「(主にドラマやアニメなどのテレビ番組の放送回の中でも)特に出来栄えの良かった回」を称賛する言葉です。
ドラマやアニメの場合、特定のキャラクターの見せ場が良かった、映像表現が秀逸だった、ストーリーの展開に意外性があって楽しめた、などの高評価を込めて使われることが多くあります。
また、バラエディ番組やドキュメンタリー番組においても、特に面白かった回を「神回」と言うこともあります。
ネットスラングにおける「神」とは?
ネットスラングでは、「神(かみ)」「素晴らしい様子」を表し、「神」は片仮名の「ネ」と漢字の「申」を組み合わせて「ネ申」と表記されることもあります。
「神回」の「神」も、「神がかっている」、「神の域に達している」という意味です。また、同じように「神」を使った言葉には次のようなものがあります。
- 「神対応」:素晴らしく気の利いた対応
- 「神ゲー」:秀逸なゲーム
- 「神アニメ」:素晴らしいアニメ作品
- 「神曲(かみきょく)」:大変優れた楽曲
なぜ「神話」と言わないのか?
ドラマやアニメは、第1話、第2話…と数えていくのですが、なぜ神がかったエピソードのことは「神話」でなく「神回」と言うのでしょう?
「神回」は、SNSなどにおける書き言葉なので、「神話」と書いてしまうと「しんわ」と読めてしまい、ギリシャ神話などの「神話(mythology)」と混同してしまうからだと考えられます。
「神回」の使い方
- 例1:「あのドラマは神回が多すぎる。」
- 例2:「今回のエピソードはエンディングまで含めて神回だった。」
- 例3:「今週の作画は神回だった。」
- 例4:「今回のライブはツアーを通して見ても神回だった。」
「神回」の英訳
「神回」の「神」を、「神がかった」、「神のような」と直訳しようと思うと「godlike」となりますが、これだとニュアンスが伝わらないので、次のような意訳を使います。
- the best episode (of the series):「(全話の中で)最高の回」
- an incredible episode:「途方もなく凄い回」
- an amazing episode:「素晴らしい回」
- a fantastic episode:「非常にいい回」
「○○回」という言葉
「神回」以外にも、連続ドラマやアニメなどの特定のエピソードを取り上げて言う「○○回」という言葉には、次のようなものもあります。
「お当番回」
「お当番回」とは、「テレビシリーズのドラマやアニメなどで、主人公以外の登場人物の一人にスポットをあてたエピソード」を指します。
- 例1:「今週の『サザエさん』は堀川くんのお当番回だった。」
- 例2:(声優や俳優がツイッターなどで)「今夜の放送は、私が演じている役のお当番回ですので見てくださいね。」
「温泉回」、「水着回」
「温泉回」、「水着回」とは、「テレビシリーズのアニメなどで、入浴シーンがあったり海水浴で水着姿を披露するなど、ファンサービス要素の強いエピソード」のことを言います。
本筋のストーリーから外れた箸休め的なエピソードであることが多いですが、裏をかいて重要な伏線が隠された展開になることもあります。
- 例1:「水着回だからといって必ずしも視聴率が上がるわけではない。」
- 例2:「温泉回は湯気が多いとがっかりする。」
「いい最終回だった」
「いい最終回だった」とは、本来は、作品の最終回の出来が秀逸で、いい印象で締めくくられたことを指す言葉です。
しかし、時折、まるで最終回かのようなクオリティの高いエピソードが最終回よりも前に出来てしまうことがあり、それを称賛する言葉として「いい最終回だった」と言うことがあります。
反対に、視聴したエピソードが不出来だった場合には、作品自体に失望したという意味で「いい最終回だった」と言われることもあります。
- 例1:「シリーズの途中で中だるみしたこともあったが、いい最終回だった。」
- 例2:「中盤なのにクオリティが高すぎ!いい最終回だった。」