「よすが」とは?意味や使い方をご紹介

皆さんは「よすが」をという言葉をご存知でしょうか。頼りとする方法や手段の意味で、とても古くからある言葉です。現在では文章語としてのみ見ることがあるのではないでしょうか。ここでは、「よすが」の意味や使い方を紹介していきます。

目次

  1. 「よすが」の意味
  2. 「よすが」の古語
  3. 「よすが」の類語
  4. 「よすが」の英語

「よすが」の意味

「よすが」は頼りとする方法や手段や方法のこと、よりどころを意味する言葉です。漢字では「縁」「因」「便」(すべて一文字で「よすが」)と書きますが、かな表記が一般的です。

「よすが」の使い方

「よすが」は会話ではなく、文章で使われることがほとんどです。

  • 生きるよすがを求める
  • 彼の消息を知るよすがもない
  • この花は故人をしのぶよすがだ

「よすが」の古語

「よすが」は古い時代は「よすか」と読みました。濁音になった時期はよくわかっていません。また、細かくみると意味がいくつかに分かれます。

【頼りとして身を寄せる所、よりどころの意味】

ほととぎすのよすがとさへ思へばにや、なほさらにいふべうもあらず
ほととぎす寄り所とまで思うからだろうか、なおさら言いようもない)
『枕草子』より

【ゆかり、えん(縁)、故郷などの意味】
荒雄らがよすかの山と見つつ偲はむ
荒雄故郷の山を見て、彼を偲(しの)ぼうと思う)
『万葉集』より

【夫・妻・子など頼みとする縁者のこと】
やむごとなきよすが定まり給へるこそ
(高貴な身分の奥様が決まっていらっしゃるとは)
『源氏物語』より

【頼りとする方法や手段のこと】
餓を助け嵐を防ぐよすがなくてはあられぬわざなれば
(飢えをしのぎ、嵐を防ぐ方法がなくては生きていけないものだから)
『徒然草』より

「よすが」の類語

「よすが」の類語は、「手がかり」「足がかり」などになります。「手がかり」は手をかける場所の意味から、次に起こす行動のための具体的な方法や手段のこと、「足がかり」は足をかける場所、足場の意味から、物事を始めるときに大きな助けとなるものを表します。

「よすが」の英語

「よすが」の英語は、a means(手段)、help(助け)になります。

  • 彼がどうなったか知るよすがもない…There is no means of finding out what has happened to him.
  • アルバムは昔を思い出すよすがだ…A photo album reminds us of helps us to remember.


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