「伊達」とは?意味や使い方を由来も含めてご紹介

「伊達(だて)」派手で人目を引く様子という意味で使われることの多い言葉です。いくつか説がありますが、伊達正宗に由来するといわれることが多いようですね。今回は、「伊達」の由来を中心に、意味や使い方、英語表現などをご紹介します。

目次

  1. 伊達の意味
  2. 伊達の使い方
  3. 伊達の語源
  4. 伊達の由来
  5. 伊達の英語表現

伊達の意味

伊達メガネや伊達男の「伊達(だて)」は「粋(いき)な好みをしていること」や「見栄を張って派手で人目を引く服装をすること」、「男気や侠気(きょうき)をしめそうとすること」という意味です。

「伊達」には3種類意味がありますが、必要なわけではないけれど格好つけてみることは共通していますね。センスが良ければ「粋」ですし、悪ければ「見栄っ張り」となるわけです。

類義語の「気障(きざ)」が気に障るような不愉快な気取りであるのに対し、「伊達」は悪い意味で使われることはさほどありません。

「粋」と「侠気」

なお、「」は洗練されていてあか抜けていることです。つまりおしゃれな人のことですね。「侠気」は強いものをくじき、弱いものを助ける気持ちです。時代劇では義侠心なんてよくいいます。

伊達の使い方

  • 文芸部の部長といえば、伊達な服装と自由な言動で知られる有名人だ。
  • 伊達の薄着とはよくいうけれど、デートで風邪を引いては洒落にならない。
  • カツアゲしていた先輩を殴り飛ばしたという伝説もある、男気あふれる伊達男だ。
  • 「伊達や酔狂でやっているわけではないからな。些細なミスさえ許されない。」

例文の一番目にある「伊達な服装」は、派手で格好いい服装のことですね。二番目には「伊達の薄着」とあります。これは、厚着をすると格好悪いから寒くても薄着で過ごすという意味の慣用句です。

三番目の「伊達男」は格好よさで人目を引く男性を指します。女性なら「伊達女」となります。

そして最後の「伊達や酔狂ではない」とは、見栄や遊びでやっているわけではなく本気で取り組んでいるという意味の慣用表現です。

伊達の語源

「伊達」の語源は「立てる」という動詞だといわれています。「波風を立てる」や「足音を立てる」の「立てる」です。

この場合の「立てる」は、「目立つようにわざとやっている」という意味です。もめ事を起こす必要なんでなくてもわざと引き起こすとか、静かに歩けるのにわざわざうるさく音を出して歩く。このわざとらしさを「立てる」と呼んだので、わざとらしく気取った様子が「伊達」となったそうです。

伊達の由来

では、なぜ「伊達」という漢字が使われているのでしょうか。この漢字が使われているのは戦国時代の武将、伊達政宗が関係しているといわれています。

伊達政宗やその家臣たちの気取った服装が人目を引いたので、「伊達」という漢字が当て字として使われたという説があります。その「伊達」エピソードを紹介しましょう。

エピソード1:死に装束で面会

豊臣秀吉が北城氏と争っていた時のことです。秀吉が再三再四にわたり自分の仲間になるよう催促していたにも関わらず、伊達家は先代からの北城氏との同盟関係を理由に、参戦を先延ばしし続けていました。

しかし、北城氏の敗北が確実となると、やむなく政宗も秀吉の元へ行くことにします。もはや敵として認識され、いつ殺されてもおかしくない状況です。

そんななか、政宗は真っ白な死に装束で現れ、秀吉とその周囲を驚かせます。その上、茶の指導を受けたいと発言し、秀吉に気に入られます。この派手なパフォーマンスが「伊達」の由来であるという説もあります。

エピソード2:文禄の役

豊臣秀吉が文禄の役(ぶんろくのえき)を行った時のことです。この戦のために多くの武将と家臣たちが集まりましたが、その中でも最もきらびやかで美しい服装をしていたのが、伊達政宗とその家臣たちでした。

その装いには京都の人々も歓声を上げたという逸話が残っています。そこから、外見を着飾った人を「伊達」と書くようになったという説もあります。

伊達の英語表現

「伊達」は英語では「dandy(ダンディー)」です。日本語でも英語でも男気あふれる言葉ですね。

その他、見かけだけという意味では「for show」が使われます。伊達メガネなら「glasses for show」です。「show」は見せるという意味ですので、見せるためのメガネということになります。

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