無邪気とは
無邪気の意味
「子供の無邪気な笑顔に癒される」や「無邪気な女性が好き」といった具合によく使われる「無邪気」。この言葉にはこんな意味があります。
- 純粋でかわいらしいこと。
- 悪意や悪気がなく、素直なこと。
- 深い考えや配慮がないこと。
無邪気の由来
「無邪気」は「邪気」がないという意味です。「邪気」とは人に危害を加えようという悪い心、災いや病気などをもたらす気です。この場合は悪い心ですね。特に、ねじれた気持ちのことを指しています。
こういったねじれた気持ちやひねくれたところが無くて素直なこと。これが「無邪気」です。純粋な子供にぴったりの言葉ですね。
無邪気の使い方
純粋で可愛らしい様子
- 少女は無邪気な笑顔を浮かべて子犬と走り回っている。
- 無邪気にはしゃぐ姿を見ていると、疲れた心が癒される。
- 幼稚園の庭で駆け回る園児たち。その無邪気な瞳はどんな未来を夢見ているのだろうか。
素直な様子
- 待ち合わせの場所でかくれんぼ。そんな無邪気ないたずらがとても懐かしい。
- 無邪気な少年時代。そんなものがこの男にあったとは想像できない。ねじれた性格のまま作り出されたように思える。
- 「せんせー、彼女いるのー?」生徒の無邪気な質問が心をえぐる。
考えが足りない
- 新人は無邪気に質問に答える。裏の意味も考えることなく。
- 年配の研究者たちも無邪気にこの事実を忘れている。
- 無邪気な意見や解釈ばかりだ。学生のレポートを読んでいると能天気さに吹き出すことがある。
無邪気の英訳
「無邪気」は英語で「innocent」や「naive」、「artless」、「simplemind」と表します。最もメジャーなのが「innocent」です。罪や悪意のない、無垢なといった意味もあります。
日本ではカタカナ語になっているナイーブですが、英語の「naive」は少し意味合いが変わります。英語の場合、世間知らずでだまされやすいといった意味もあり、良くも悪くも子供っぽいといった印象です。「simplemind」も同様に悪い意味があり、こちらは単純で複雑なことが理解できないという意味でも使われます。
「artless」は演じている気配がない、自然そのままという意味です。芸術を意味する「art」がないことから、手を加えた形跡のないことを表します。
無邪気の類義語
あどけない
「あどけない」は幼いものが持つ可愛らしさのことです。単にかわいいというよりも幼さが残っていることが伝わる表現です。「無邪気」と代用して使われることの多い言葉です。
いたいけ
「いたいけ」は漢字で「幼気」と書きますが、元は「痛い気」でした。心が痛むほど可愛らしい、幼く痛々しい様子を表します。同情して助けてあげたいという心情がこもる分、「無邪気」よりも主観的な表現です。
なお、近年使われる「いたいけない」は誤用です。「いたいけ」と「いとけない」、「あどけない」などが混じった表現と考えられているようです。
可憐
「可憐(かれん)」は「憐れむべし(あわれむべし)」という意に由来する言葉で、いじらしいく可愛らしいことを表します。
幼いというよりもむしろ小さい、弱いという意味合いの強い表現です。使われる対象も少女や小さい花などで、赤子でも男の子には使われません。
天真爛漫
「天真爛漫(てんしんらんまん)」は飾ったり気取ったところがなくて純粋という意味です。「天真」は天のように純真なこと。「爛漫」は花が咲き乱れる様子で、それだけ輝いていることです。
類義語に「天衣無縫(てんいむほう)」があります。こちらは天女の衣には縫い目がないという故事から手を加えた様子のない、自然で純粋なことを表します。
無邪気な人
男性の好みのタイプの一つに無邪気な人があります。そんな無邪気な人とはどのような人なのでしょうか。次の様な特徴があります。
- 感情表現がストレート
- 相手の言葉もストレートに受け取る
- 思ったことをそのまま発言する
- 裏表がない
- 飾り気がなく、素直