「金は天下の回りもの」とは?意味や使い方をご紹介

皆さんも、財布の中を見て嘆いた経験があるのではないでしょうか。自分だけがわびしい思いをしているのではないかと虚しくなるときもあるかもしれません。しかし、「金は天下の回りもの」ということわざがあります。今回は、「金は天下の回りもの」の意味や使い方をご紹介します。

目次

  1. 「金は天下の回りもの」とは
  2. 「金は天下の回りもの」の例文
  3. 「金は天下の回りもの」の類語
  4. 「金は天下の回りもの」の対義語
  5. 「お金」に関することわざ
  6. お金が貯まりやすい性格とは

「金は天下の回りもの」とは

「金は天下の回りもの」とは、「金銭は世間を渡り回るものだから、いつかは自分のもとにも回ってくる」という意味のことわざです。今は貧しくても悲観せず、こつこつとまじめに働けばきっとお金が入ってくるだろう、という励ましの意味で使われます。

反対に言えば、今は裕福に暮らしている人でも、何かのきっかけで財産を失う可能性もあるということです。お金は一所には留まらないものなのです。

「回りもの」と間違いやすい表現に、「回し者」があります。こちらは、「スパイ」という意味の言葉です。また、「周りもの」と表すのも間違いです。

「金は天下の回りもの」の例文

  • 金は天下の回りものと言うし、腐らずに働けば報われるときが来るだろう。
  • お金持ちの友人が羨ましいが、金は天下の回りものだから私にもチャンスはあるはずだ。
  • 金は天下の回りものなんだから、遊んで暮らすだけでは手に入らないよ。

「金は天下の回りもの」の類語

貧乏難儀は時の回り

「貧しく暮らすのも大変な思いをするのも、巡り合わせだから悲観してはいけない」という意味のことわざです。いつかは自然と運が向いて、事態が好転するはずだ、と前向きな考えを示しています。「難儀」は、「苦しむこと」「大変困難なこと」「面倒なこと」を表します。

金は湧きもの

「お金は思いがけず手に入ることもあるから、なくてもくよくよしてはいけない」という意味です。「湧く」には、「今までなかったものが現れて存在する」という意味があります。まるで湧き水のように次々とお金があふれてきたら、困ってしまうかもしれません。

「金は天下の回りもの」の対義語

金は片行き

「お金は片寄ったところに集まるもの」という意味です。お金持ちの人のところへはどんどんお金が集まるのに、持っていない人は出て行くばかりでちっとも貯まらない、ということです。お金が欲しい人にとっては身も蓋もない言葉かもしれませんね。

金と子どもは片回り

「金は片行き」とほぼ同じ意味です。「お金に加えて、子どもも欲しい人にはなかなか授からない」ということを表します。

「お金」に関することわざ

金の切れ目が縁の切れ目

「お金があるうちは親しい仲として大切にされても、お金がなくなれば関係が切れてしまうこと」という意味です。由来は、遊郭での遊女と客の関係からきています。客は、お金を払えばそのぶん遊女にちやほやされます。しかし、金銭が間になければ成立しない関係なのです。

金持ち喧嘩せず

「金持ちはけんかをすると損になると承知しているので、人と争わない」という意味です。立場が上になるほど、背負うものも多くなります。自分や周りを守るために、もめ事はうまく避けるのです。

お金が貯まりやすい性格とは

皆さんは、もしも宝くじが当選して大金を手にしたら、どのように使うでしょうか。欲しかったものを買う、家族のために使う、貯金するなどさまざまです。

日本では「我慢することは美徳」という風潮があります。たとえ大金が舞い込んでも、将来何があるかわからないので貯金するという方もいるでしょう。このような行いをすると、「えらい」「しっかり者」と褒められるのではないでしょうか。

しかし、「目的のはっきりしない貯金」はあまり有効とは言えないようです。「不安だからとりあえず」という考えでは、むしろお金が無駄になってしまうかもしれません。将来の稼ぎを上げるために、自分に投資するのは有益なお金の使い方なのです。

時には豪快な決断ができるような、前向きで行動力のある人はお金を増やすことができるかもしれません。その機会が巡ってくるのを待ちながら、「金は天下の回りもの」と考え、こつこつと地道に働きましょう。

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