「困る」とは?類語(悩む・迷う)との違いも含めてご紹介

普段からよく耳にする「困る」。類語の「悩む」や「迷う」との使い分けが難しいですよね。ここでは「困る」と「悩む」や「迷う」などの類語の意味や使い方の違いを説明します。これを読めば「困る」の使い方で「困る」ことは減るかもしれませんね。

目次

  1. 困るとは
  2. 困るの使い方と例文
  3. 悩むとの比較
  4. 迷うとの比較
  5. その他の類語

困るとは

「資金繰りに困る」とか「返答に困る」など人付き合いや仕事でよく出くわす「困る」。この「困る」には次のような意味があります。
 

  1. 判断や処理など対処法が分からない。
  2. お金や物のことで経済的に苦しむ。
  3. 不都合で迷惑をこうむる。
  4. 遠まわしの禁止。

困るの使い方と例文

使い方

さて、「困る」の使い方ですが、心理的に苦しんでいる事態であればたいてい使えます。仕事ができなくて困っている。嫌がらせで困る。その他何でもアリです。

しかし、からだの苦しみにはあまり使われません。もちろん、病気で結果として仕事ができなくて困る、という場合には使えます。けれど、痛みにせよ不快感にせよそれ自体に困るとは使えません。その意味では「困る」のはメンタルだけです。

また、「困る」は苦しいけれどそこまで深刻ではないという印象を与える言葉です。行き詰っているとか、どうしようもないとか、ましてや八方ふさがりで万策尽きたという状況は「困る」からはイメージできません。この場合には「困り果てる」や「窮する」、「行き詰る」などの表現の方が妥当でしょう。

例文

  • 「手の空いている時は新人と話してやってくれ。困ってても自分からSOS出しそうにないタイプだからな。」
  • 困ったときはお互い様とは言うけれど、本当に苦しい時に頼れるのは自分だけだ。
  • 親友と会う約束をした。彼女の浮気で困っているらしい。
  • 「こういうことされると困るんだよね。書類、書き直しておいて。」

悩むとの比較

「困る」の類語として最初に出てくるであろう「悩む」。「悩む」は「困る」と意味がよく似ています。大まかな部分はオーバーラップしているとさえ言えるでしょう。どちらも精神的に苦しんでいることを表す言葉です。

ただし、「困る」はただ苦しんでいる状況を表すだけです。対して、「悩む」は解決策を探しているけれど見つからない。結論を出したいけれど浮かばない。そんな意味合いで使われます。解決策を探して「悩む」、解決を放棄して「困る」といったところでしょうか。

また、「悩む」は理想と現実の違いから生まれ、「困る」は現実内での問題という説もあります。この場合、理想通りにならない現実を理想に近づけるために悩み、理想の自分にも対処できないことに困るとなりますね。

もっとも、現実には「悩む」と「困る」は区別なく使われることも多く見られます。

迷うとの比較

「迷う」もまた、「困る」とよく似た表現です。「迷う」は「判断ができない」や「方向が分からない」といった意味です。どう決断すればいいのか決められないというところが「困る」との共通点です。

しかし、「迷う」は「困る」や「悩む」のように苦しいことなら何にでも使えるわけではありません。「迷う」は目標や手段が明確ではない、良い悪いの判断ができない時に使える表現です。また、「迷う」はいくつかある選択肢の中でどれを選ぶべきか決めかねるといった意味合いも含んでいます。

その他の類語

困惑

「困惑」とはどうしたらよいか判断につかない様子を表します。特に、厄介なこと、嫌なことを持ち込まれて困ることに使われます。事情や詳細が分かっていないために対処に困るという状況で良く使われます。

戸惑う

「戸惑う」も「迷う」同様に方法や手段が分からず困っているという意味です。類語と違い、「戸惑う」が使われるのは突然の出来事であったり、不慣れなことであったりすることがほとんどです。

煩う

「煩う」は「わずらう」と読み、「患う」と書くこともあります。病気になる、あるいは、思い悩むという意味があります。古風な表現で、あまり会話文で聞くことのない表現となってきています。

思いつめる

「思いつめる」は深く考えて悩んだり苦しんだりする様子を表します。「困る」や「悩む」と違い、そのことだけを深く考える点が強調されています。また、深刻であったり、深く苦しんでいる印象の強い言葉です。

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