「ハブられる」とは
「ハブられる」は「ハブく」が受身になった言葉で仲間外れにされる、無視されるといった意味になります。無視する側の言い方としては他にも「ハブにする」「ハブる」などあり、若者の間で使われる言葉です。
「ハブられる」の由来
「ハブられる」の「ハブ」については「省く」が語源だと思っている方が多いと思いますが、実は諸説あったようです。いくつかご紹介します。
①省く(はぶく)
まずは「省く」について、辞書で詳しく意味を見てみましょう。
- 除いて減らす。けずり捨てる。
- 簡略にする。節約する。
- 係累が少ないようにする。(係累:繋がり。心身を拘束する煩わしい物事)
- 分配する。
「省略」「省エネ」「冠省(手紙で時候の挨拶を省略すること)」などと言うように、「省く」には無駄なものを削る、煩わしいことを取り除くという意味があります。確かに若者言葉の「ハブく」のイメージに合致していますね。ですが、集団から誰かを排斥する「ハブく」と比べると、本来の「省く」は物事をより簡素に、質素にしていくというニュアンスが強いようです。
②放る・葬る(はふる・はぶる)
「放る」は「はふる・はぶる」とも読み、繋がれたものが離れることから転じて「おちぶれる」「放浪させる」といった意味を持ちます。「葬る(はぶる)」という漢字を当てて「埋葬する」という意味もあります。
読み方は同じ「ハブ」ですし、集団から離れるというニュアンスは似ていますね。だた、意味だけを見れば「ハブる」の由来とするには少し弱い説かもしれません。
③村八分にする(むらはちぶにする)
「村八分(むらはちぶ)にする」が縮まって「はぶにする」→「ハブる」となった説もあります。
「村八分」は、江戸時代以降に村人の誰かが何かルール違反をしたとき、他の村人がその家との交際や取引などを断つ私的制裁のことを言います。これが転じて「仲間外れ」という意味になりました。現在の若者言葉の「ハブる」に一番近いですね。
「ハブられる」の用例
- 急に仲間からハブられるようになってしまったが、心当たりがない
- 友達がハブられていたけど、同じことをされるのが怖くて何もしてあげられなかった
- ママ友からハブられているけれど、付き合う方が面倒なのでせいせいしている