「感傷的」とは?意味や使い方をご紹介

心がもろく傷つきやすくなる時ってありますよね。「感傷的」は心が感じやすくなっていることを意味する言葉です。「感傷的」がどんな気持ちかお伝えします。また、「感情的」などの似ている言葉との意味の違いや英語表現なども合わせて紹介します。

目次

  1. 「感傷的」の意味
  2. 「感傷的」の使い方・例文
  3. 「感傷的」と「感情的」
  4. 「感傷的」の類語
  5. 「感傷的」の英語表現

「感傷的」の意味

「感傷的」には二つの意味があります。

  1. 何かに深く感じてしまい、敏感で涙もろい性格。あるいはそうした心の持ち主。
  2. 心に訴えかけて涙を誘う様子。

一応分かれていますが、注意するほどの違いはありません。受動的か能動的かの違いです。人の性格や心のありようについての描写であれば前者の意味です。扇情的な表現や芸術作品なら後者ですね。

涙もろいや涙を誘うという表現からわかるように、特に悲しみや寂しさなどの感情に飲まれやすい性格や状態を指します。

「感傷的」の使い方・例文

  • 今日は中秋の名月。秋の月はどことなく感傷的だ。
  • 彼女の歌声は感傷的な歌詞と相まってファンの涙を誘った。
  • 失恋、身内の不幸と続いたからだろうか。寂しいとも悲しいともつかない感傷的な気持ちはなかなか収まらなかった。

「感傷的」と「感情的」

言葉の上では似ているけれど大きく意味の異なる二つの言葉、「感傷的」と「感情的」。ある意味で真逆の言葉ともいえるでしょう。

「感傷的」は涙もろいとか感じやすい気持ち

「感傷的」はこれまでにお伝えしてきたように涙もろいとか感じやすい気持ちです。周りで起きた些細なことに対して深く感じ入ってしまう、悲しくなってしまうことです。

「感情的」は理性を失って感情をむき出しにしている様子

では、「感情的」はどうでしょう。こちらはむしろ怒りっぽい印象を与えますね。「感情的」は元々理性を失って感情をむき出しにしている様子や感情を訴えかけることを表します。

「感情的」は相手に感情をぶつける側ですが、「感傷的」はそうした感情を敏感に見出す受け取る側とも言えますね。

「感傷的」の類語

悲哀

悲しみと憐みを両方含んだ感情を「悲哀」といいます。悲しみは何か避けたいことがあって心を痛めている状態です。憐みは誰かがそういった悲しい立場に置かれてかわいそうで気の毒に思う気持ちです。

「感傷的」も「悲哀」も涙を流すような気持ちなのでよく似ています。ただ、「感傷的」という方がより心が弱まっているという意味合いが強くなります。

やるせない

「やるせない」は漢字で「遣る瀬無い」と書きます。この「瀬」は「立つ瀬がない」などに使われ、場所を表します。つまり、「やるせない」は「やり場がない」とか「どうしようもない」という意味です。

気持ちに行き場がなくて持て余している。そんな気持ちを「やるせない」と呼びます。他に「切ない」や「晴れない」なども同じような気持ちを表します。
 

湿っぽい

「湿っぽい」は気分が沈んで陰気な様子を表す言葉です。消極的で暗い性格やしんみりとした情に訴える話なでカバー範囲の広い言葉です。

対義語の「ドライ」は感情や人情に左右されずに割り切った思考を指します。

ほろ苦い

「ほろ苦い」はかすかに心が痛む時に使います。味覚の苦みが少しだけあるように、心がわずかに痛む切ない気持ちを表します。たいていは思い出や初恋など過去のことに対して使われます。同様の表現に「セピア色」や「心残りのある」などがあります。

「感傷的」の英語表現

「感傷的」は英語で「sentimental(センチメンタル)」です。感情に影響されやすいことや涙もろくウェット様子を表します。なお、英語の「wet」は感傷的というよりも湿っぽい、弱気で軟弱なという意味合いに近くなります。

「sentimental」の対義語は「businesslike(ビジネスライク)」です。事務的や効率重視といった意味があります。冷酷や冷徹といった意味ではありません。


人気の記事

人気のあるまとめランキング

新着一覧

最近公開されたまとめ