リーズナブルとは
「リーズナブル」は「リーゾナブル」とも表記されますが、英語の「reasonable」がカタカナ語になったものです。「reasonable」は、古フランス語の「raisonnable」が元になって、1300年代にできた単語です。
「raisonnable」は、「reason(理由)」+接尾辞「-able」から成り立っています。「-able」が名詞につくと形容詞になり、「~に適した」という意味を持ちます。そのため、「理由+適した」=「合理的な」という意味になりました。
1660年代からは「値段が手ごろだ」という意味でも使われるようになりました。ちなみに、「reasonable」が日本に入ってきて「合理的」と訳されたのは明治時代です。
リーズナブルの意味
ジーニアス英和辞典では「reasonable」はこのように定義されています。
- 〈言動が〉道理にかなった、筋の通った
- 〈質・値段などが〉まあまあの、あまり高くない、手ごろな
- 〈人が〉道理をわきまえた、分別のある
気をつけなければいけないのは、「リーズナブル」が単に値段の安さを指しているのではなく、「質の割には値段が安い」と、暗に質についても言及している点です。
「安っぽい」というネガティブな意味ではなく、「お得だ」というポジティブな意味合いです。「あのホテルは古くて狭い。料金もリーズナブルだ」は誤用になってしまいますので、注意しましょう。
リーズナブルの例文
- 今やパソコンはリーズナブルな価格で手に入る時代だ。
- 福袋は、ブランド品をリーズナブルな値段で買うことができる。
- ファストフードはリーズナブルでおいしいのでよく利用する。
リーズナブルの類語
〈料金などが〉
- 妥当な
- 適正な
- 適切な
- 手ごろな
- 手軽な
- お得な
- 良心的な
- 合理的な
- 論理的な
- 常識的な
- 理性的な
- 辻褄の合った
- 分相応の
- 身の丈に合った
- 物分かりのいい
リーズナブルの対義語
英語では「reasonable」の対義語は「unreasonable」ですが、それをカタカナ語にした「アンリーズナブル」は日本ではあまり浸透していないのではないでしょうか。その代わり、よく使われる対義語として以下のようなものがあります。
〈料金などが〉
- 法外な
- 不当な
- めちゃくちゃな
- とてつもない
- 途方もない
- 甚だしい
- ボッタクリ
- 不合理な
- 非常識な
- 矛盾した
- 理不尽な
- 分をわきまえない
- 身の程知らず
- 分不相応の
- 恥知らずな
reasonableの関連語
reasonableから派生した言葉に「reasonably(副詞)」「reasonableness(名詞)」があります。それぞれ、「分別よく・適当に」「合理性・道理をわきまえたこと」という意味です。
reasonableの比較級はmore reasonable、最上級はmost reasonableとなります。reasonableの関連語には上に挙げた単語の他に以下のようなものがあります。
- ratio:割合
- ration:割当量
- rational:分別のある、合理的な
- rationalize:合理的に考える、正当化する
- rationalization:合理化、正当化
リーズナブルの英語例文
- You can buy products at reasonable prices during Black Friday.(ブラックフライデー期間中は商品をお手頃な価格で購入できる)
- Be Reasonable Demand The Impossible.(筋を通し不可能を要求せよ)※1968年のパリ5月革命で壁に落書きされていたスローガン
- He is a very reasonable person.(彼はとても物分かりのいい人だ)