「てへぺろ」とは
ちょっとした失敗やドジをしてしまった時、あなたは照れ隠しにどんな行動に出ますか。なんとなく、どこかで見た「頭に手を当てて、目を瞑って舌を出す」といった姿を思い出し、真似したことはないでしょうか。「おどけた不二家のペコちゃん」を想像すると、おわかり頂けますか?
「てへぺろ」とは、そうした「失敗やドジを誤魔化す様、または軽い謝罪の気持ち」を表現した様子、またそれを表す言葉です。
「てへぺろ」の元ネタと拡散
「頭に手を当てて、目を瞑って舌を出す」という様子は、従来漫画的表現として、主に少女漫画の中で使われた表現でした。ヒロインが何か失敗をした際に、「いっけなーい☆」と笑いながら頭を自らの拳でコツンと叩き(てへ)、そして効果音で舌を出している様を「ぺろ」と描かれたシーン、記憶にある方も多いのではないでしょうか。
では、上記に書いた少女漫画的表現が元ネタか、と言われるとそうとは断定出来ません。何故ならば、その当時は「てへぺろ」という言葉が無く、漫画のマネをするのはせいぜい子供だけで、世間に広まるまではいかなかったからです。
「てへぺろ」を広めた人物
「てへぺろ」という言葉を、世に広めた人として現在認知されているのは、女性声優の日笠陽子さんです。彼女の「持ちネタ」の一つとして、ラジオ番組の中や、自身のブログで「てへぺろ(・ω<)」を多用し、共演者やファンの間から徐々に広まっていきました。
広がる過程で、お笑い芸人はんにゃ金田さんや元AKB渡辺麻友さんらが使用したことで、一気に一般層へ飛び火し、女子高校生の間で爆発的な人気となりました。元々「行動」「話し言葉」として表現するものではなかった「てへぺろ」の劇的進化です。
「てへぺろ」がCMに
また、2012年2月~ソフトバンクのCMで「てへぺろ」が採用され一気にお茶の間へも浸透しました。日笠さんを知らない層は、このCMが「てへぺろ」の発生源と思っている方も少なくありません。
「てへぺろ」の顔文字
元々、漫画的表現だった「てへぺろ」は、ネットの世界でも一気に広がりました。顔文字を使う事により、場を和ませるコミュニケーションが取れるようになったためです。「てへぺろ」を表す顔文字は、元祖日笠さんの(・ω<)を始め沢山あります。中でも代表的な顔文字を以下に紹介します。
(ゝω・)テヘペロ
(´>∂`)てへぺろ☆
(。・ ω<)ゞてへぺろ♡
(๑❛ڡ❛๑)
使用するアプリ等によっても表示される種類も異なりますが、概ね「てへぺろ」で顔文字が検索可能です。
「てへぺろ」の使い方
数年前には女子高校生の流行語として人気が出た、「てへぺろ」。その使い方は、いつどんな条件で使うのが望ましいでしょう。
始祖である日笠陽子さんは、「仲のいい人がいる」「許される空気であること」を挙げています。また「但し可愛い子に限る」といった、厳しい条件をつける方も存在します。
相手が苛ついている時、それを緩和する気持ちでやりきる勇気がある人が、勇者と呼ばれるのです。気心の知れた友人達、さほど深刻な失敗ではない、軽く謝って許される雰囲気、そうした条件の中で「てへぺろ」とやっても笑いが起きると確信した時には、勇気を出して試してみてはいかがでしょうか。
また、文字だけで顔の見えないネット上での「てへぺろ(・ω<)」は、思う存分使用して構いません。構いませんが、「真剣味が足りない」「ウザい」といった印象を与えてしまうこともある為、こちらも多用しすぎると後に「てへぺろ(・ω<)」では済まない事態を招くのでご注意ください。
「てへぺろ」の使用例
・今日提出するよう言われてたプリント、忘れてきちゃった(・ω<)てへぺろ
・◯◯ちゃんに返す予定だったCD、持ってこなかった(´>∂`)☆
・ごめーん、遅刻ちこく~(。・ ω<)ゞてへぺろ♡