「シンママ」とは
「シンママ」とはシングルマザーの略語です。たまに「新米ママ」が語源になっていて「新ママ」だと思っている人もいるようですが、一般的にはシングルマザーのことを言います。
シングルマザーとは
シングルマザーというのは、一人で子供を育てている母親のことを言いますが、その環境や状況は様々です。
- 結婚から離婚を経て、途中から一人で子供を育てている
- 死別により、途中から一人で子供を育てている
- 未婚で最初から一人で子供を育てている
- 法的には結婚していないが、事実上婚姻関係にある状態で一人で子供を育てている
「シンパパ」という言葉もある
シンママの逆で、シンパパという言葉もあります。シンパパは、シングルファザーの略語で、一人で子育てしている父親のことを言います。
シンママの日本語の類語
母子家庭
母子家庭とは、配偶者がいない母と未成年の子供で構成されている家庭のことを言います。
配偶者がいない状態はシングルマザー同様、離婚によるものであったり、死別であったり様々です。また、母子家庭における「子供」については、未成年であることが条件となります。成人した子供の場合は厳密には母子家庭に該当しません。
ひとり親家庭
ひとり親家庭とは、配偶者がいない父もしくは母と、その子(児童)で構成されている家庭のことを言います。単身家庭とも言われます。
シンママに関連する手当や割引制度
一人親となるシンママが不安に感じる問題のひとつとして、生活やお金のことがあるのではないでしょうか。そんなシンママにとって心強い、国や市区町村からの様々な支援や手当があるので、その一部をご紹介します。
児童手当
児童手当とは、子どもにかかる生活費を支援する制度です。一人親かどうかに限らず、すべての家庭を対象とした制度ですが、シンママにとっては特に大きい手当になることでしょう。
支給対象となる児童は国内に住所を有する中学校修了までの児童で、支給額は児童の年齢によって異なり、3歳未満の児童に対しては月額15,000円、3歳~小学校修了までの児童に対しては月額10,000円(第3子以降は15,000円)、中学生の児童に対しては月額10,000円となっています。
また、所得制限が設けられており、扶養家族の数により異なりますが、その制限を超える場合は児童の年齢に関係なく月額5,000円の支給になります。
児童扶養手当
児童扶養手当とは、父または母のどちらか一方からしか養育を受けられない一人親家庭などの児童のために、地方自治体から支給される手当です。まさにシンママにとって重要な手当ですね。
支給対象となる児童は、18歳に達する日以降の最初の3月31日までにある児童で、支給額は所得と児童の人数によって異なります。
児童1人の場合は、全額支給となる所得制限内の場合は月額42,500円、全額支給となる所得制限を超えている場合は一部支給となり、42,490円から10,030円までの間で所得に応じて変動します。
また、一部支給となる所得制限も超える場合は支給はされません。児童2人目以降は金額が変わっていきます。
ひとり親家族等医療費助成制度
ひとり親医療費助成金制度とは、母子家庭等のひとり親である家庭に対し、医療費の一部が助成される制度です。この制度も、シンママにとっては重要ですね。
医療費は必ず発生するものではないですが、万が一の時にはとても大きな出費になるので、ぜひ覚えておきたい制度のひとつです。受給条件については、基本的にはどの自治体でも同様ですが、詳細が異なるため各自治体に確認する必要があります。
寡婦控除
寡婦控除とは、納税者がその年の12月31日時点である条件にあてはまる寡婦、つまり夫と死別・離別して再婚していない状態である場合、一定の金額の所得控除を受けることができる制度です。
一般の寡婦と特別の寡婦があり、その条件によって控除金額も変わります。この制度は、一度結婚した後にシンママになった場合に必ず知っておきたい制度ですね。以下の一般の寡婦の条件いずれかに当てはまる場合に対象となり、その所得控除額は27万円です。
- 夫(民法上の婚姻関係)と死別もしくは、離別してその後再婚していない、または夫の生死が明らかでない人で、扶養親族または生計を一つにする子どもがいる
- 夫と死別してその後再婚していない、または夫の生死が明らかでない人で、合計所得金額が500万円以下
- 夫と死別し又は夫と離婚した後婚姻をしていない人や夫の生死が明らかでない
- 扶養親族である子どもがいる
- 合計所得金額が500万円以下である
シンママのまとめ
近年、離婚率の増加や、女性の社会進出などの時代背景もあり、シンママはこれからも増えていく可能性が大いにあります。
シンママは、望まずになる場合と自ら望んでなる場合があると思いますが、いずれにしても母親だけで子供を育てるということは、覚悟がいることですよね。一人ですべて抱え込まず、今ある制度を最大限活用できるように、自治体の手当や控除制度などの知識を積極的に取り入れることが大事ではないでしょうか。