「二兎追うものは一兎も得ず」とは?意味や使い方をご紹介

皆さんは「二兎(にと)追うものは一兎(いっと)も得ず」ということわざをご存じでしょうか。「兎」は「うさぎ」のことです。二匹のうさぎを追いかける人の様子が浮かびますが、何を表しているのでしょう。今回は、「二兎追うものは一兎も得ず」の意味や使い方をご紹介します。

目次

  1. 「二兎追うものは一兎も得ず」とは
  2. 「二兎追うものは一兎も得ず」の語源
  3. 「二兎追うものは一兎も得ず」の例文と使い方
  4. 「二兎追うものは一兎も得ず」の類語
  5. 「二兎追うものは一兎も得ず」の対義語

「二兎追うものは一兎も得ず」とは

「二兎(にと)追うものは一兎(いっと)も得ず」とは、「同時に二つのことを狙ったり、しようとしたりしても、結局どちらも成功しないこと」のたとえです。欲張ってあれもこれも手を出すと、物事はうまくいかないという戒めの言葉です。

「二兎を追うものは一兎をも得ず」と表したり、「二兎追うもの一兎を得ず」と「は」を略したりと、さまざまな変化形があります。また、文脈によって「ーどころか」「ーを追わなければ」などと表すこともあります。

ちなみに、「うさぎ」の数え方ですが、「匹」のほかに「羽(わ)」と数える場合もあります。なぜ鳥類ではないうさぎが「羽」なのか、疑問に思われるかもしれません。

諸説ありますが、「うさぎを無理やり鳥類に見立てた」というものが有名です。江戸時代、鳥類以外の動物を食べることが禁じられていた時期がありました。しかし、どうしても肉を食べたいがために、「うさぎは二本足で立つから」と鳥類との共通点を見出し、食料にしたのです。

「二兎追うものは一兎も得ず」の語源

実は、「二兎追うものは一兎も得ず」は西洋のことわざです。英文では「If you run after two hares,you will catch neither」と表します。

二匹のうさぎを見つけた狩人は、どちらも仕留めようと追いかけました。しかし、欲を出したばかりに、二匹とも逃がしてしまいました。このような話が語源となっています。もし一匹だけに狙いを定めていたら、捕まえられたかもしれませんね。

「二兎追うものは一兎も得ず」の例文と使い方

  • 二兎追うものは一兎も得ずというように、今は趣味よりも仕事に専念するべきだ。
  • 二股をかけていたら、結局どちらにもふられた。二兎追うものは一兎も得ずとはこのことだ。
  • まずは今の事業を成功させることに集中しよう。二兎追うものは一兎も得ずだよ。

このように、仕事や恋愛、趣味など、さまざまな事柄に対して使われます。皆さんも、どちらも手にしたいけれど、やむなく片方をくあきらめた経験があるのではないでしょうか。

「二兎追うものは一兎も得ず」の類語

「二兎追うものは一兎も得ず」と似た意味のことわざで、「虻蜂取らず(あぶはちとらず)」というものがあります。「欲張りすぎてかえって損をする」という意味です。

語源は、蜘蛛(クモ)が視点の話です。皆さんも、木の枝や壁の隙間に、蜘蛛の巣を発見したことがあるのではないでしょうか。蜘蛛にとって、虻や蜂はごちそうです。自分の巣に引っかかった虻と蜂を、両方とも物にしたいと追いかけます。しかし、欲を出しすぎてどちらも捕らえられませんでした。

「二兎―」と「虻蜂―」、どちらも生き物をたとえに使ったことわざです。どちらかというと、「二兎―」の方が耳にする機会が多いかもしれません。

「二兎追うものは一兎も得ず」の対義語

「二兎追うものは一兎も得ず」とはいいますが、もし叶うなら、どちらも手に入れられたら嬉しいのではないでしょうか。少なくとも、どちらかは成功させたいものですよね。ここでは、そんな「欲張り」な言葉をご紹介します。
 

  • 一石二鳥:「一つの行為から二つの利益を得ること」という意味です。一つの石を投げて、二羽の鳥を落とすことからきたものです。
 
  • 一挙両得:「一石二鳥」と同義です。「一挙」には、「一つ一つの動作」や「一回の行動」という意味があります。

ほかにも、「何も苦労せずに利益を得ること」のたとえとして、「濡れ手で粟(ぬれてであわ)」ということわざもあります。濡れた手で粟(あわ:イネ科の一年草で、五穀の一つ。種子は黄色の小粒で食用になる)をつかむと、手に粟粒がたくさんつくことからきた言葉です。


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